すぐできる!検索ボリュームの調べ方を徹底解説|無料・有料ツールも紹介

検索ボリュームとは、特定のキーワードが検索エンジンで検索される頻度を示す。

一般的には、月間の検索回数が対象となる。

検索ボリュームが大きいほど、検索結果に表示されたときに見込める流入が多いため、SEOでの集客を実現する指標として重要だ。

そこで本記事では、検索ボリュームの調べ方と、そのデータを活用したキーワード選定の具体的なステップを解説する。

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1.検索ボリュームとは?

 

検索ボリュームとは、特定のキーワードがGoogleなどの検索エンジンで一定期間内に検索された回数だ。

一般的には「月間」の検索回数を示す。

検索ボリュームが大きいほど、そのキーワードに対する需要や人気度が高いと考えてよい。

ただし、特定の月における検索ボリュームが大きいからといって、次の月でもその大きさを維持できるとは限らない。

つまり、検索ボリュームは変動し、国内や世界のトレンドを表す側面もある。

https://it-bell.com/keyword-volume

検索ボリュームの大きさによって、キーワードは以下のように分類される。

ビッグキーワードは「CRM」「マーケティング」など単体の語句で構成されるものが多く、スモールキーワードは「CRM 何ができる」「SEO 効果 期間」などの複数語句からなるものが多い。

検索ボリュームの目安

2.検索ボリュームの調べ方(無料ツール)

検索ボリュームは無料ツールでも調べられる。

以下はツールの一覧表だ。

無料ツール比較表

それぞれの使い方を詳しくみていこう。

無料ツール1.Google キーワードプランナー

Google キーワードプランナー

キーワードプランナーは、Googleが提供するキーワード調査ツールだ。

Google公式ツールのため信頼性は高いが、利用するにはGoogle広告のアカウントを保有している必要がある。

1.Google広告にログイン

こちらから、Google広告にログインしよう。

これからGoogle広告アカウントを作成する場合は、以下のような画面が表示されるため、指示にしたがって進めるとよい。

Google広告

2.「ツール」>「プランニング」>「キーワードプランナー」を選択

キーワードプランナー

キーワードプランナーを選択し、画像の右側「検索ボリュームと予測のデータを確認する」を選択する。

3.検索ボリュームを調べたいキーワードを入力

キーワードプランナー_キーワード入力

調べたいキーワードを入力し「開始する」をクリック。

(複数調べたい場合は改行するとよい)

4.調査結果を確認

キーワードプランナー_調査結果

「月間平均検索ボリューム」の見出しをクリックすると、検索ボリュームの降順で表示できる。

しかし、一定以上の広告を出稿していない場合は、100-1000などの広い範囲で表示されることがある。

詳しい数値を知りたい場合は、以降で紹介するツールがおすすめだ。

無料ツール2.Ubersuggest(ウーバーサジェスト)

Ubersuggest

Ubersuggest(ウーバーサジェスト)は、デジタルマーケティングの専門家Neil Patelが提供する無料のSEOツールだ。

月間3回まで無料で検索ボリュームを調査可能で、競合のキーワード分析や関連キーワードも表示される。

1.Ubersuggestにアクセス・アカウント作成

Ubersuggestにアクセスする。

アカウントがない場合は「Create Your Free Acount」をクリックする。

Ubersuggest_アカウント登録

Googleアカウント、もしくはメールアドレスでアカウントを登録すると、以下のように質問が表示されることがある。

画面に従って回答しよう。

Ubersuggest_質問

2.「キーワードリサーチ」>「キーワード概要」を選択

Ubersuggest_キーワード概要

「キーワード概要の詳細を得る」の検索窓に、検索ボリュームを調べたいキーワードを入力し「検索」をクリック。

3.検索ボリュームやその他の指標を確認

Ubersuggest_検索ボリューム

Ubersuggestでは検索ボリュームだけではなく、SEO難易度やサジェストキーワードなどもあわせて表示される。

よって、キーワードに関する調査はツール内でほとんど完結するのが利点だ。

ただし、無料プランでは1日に3キーワードしか調査できず、表示される項目が制限される点に注意が必要だ。

無料ツール3.Aramakijake(アラマキジャケ)

Aramakijake

Aramakijake(アラマキジャケ)は、完全無料で利用可能(会員登録不要)な日本製のキーワード調査ツールだ。

GoogleとYahoo!の検索ボリュームを個別に表示する点が特徴的で、月間検索数を数値で確認できる。

使用方法は非常にシンプルで、サイトにアクセスして調査したいキーワードを入力するだけだ。

キーワードの検索ボリュームを素早く知りたい場合に重宝するだろう。

3.検索ボリュームの調べ方(有料ツール)

SEOでは検索ボリューム以外にも考慮すべき点が複数あるため、長期を見据えてより本格的なメディア運用やSEOを行うなら、有料ツールの導入も検討しよう。

以下では代表的な有料ツールを紹介する。

有料ツール比較表

有料ツール1.Ahrefs(エイチレフス)

世界中のSEOプロフェッショナルが利用する高精度ツールだ。

検索ボリュームだけではなく、キーワードごとの難易度やクリック数、ドメインの成長具合、被リンクなど、SEOで重要な分析を網羅できる。

競合サイトが狙っているキーワードの調査ができる点も強みだ。

料金: $99/月〜

無料トライアル:なし

有料ツール2.SEMrush(セムラッシュ)

SEO、広告、SNS、コンテンツマーケティングを統合した万能ツールだ。

検索ボリューム、競争率、CPCの詳細データを取得でき、Google広告のキーワードリサーチにも適している。

競合サイトの流入キーワード分析が強力な点も特徴といえる。

料金: $129.95/月〜

無料トライアル:あり

有料ツール3.Moz Pro(モズプロ)

検索ボリューム、キーワード難易度、競争率を簡単に分析できるツールだ。

Moz独自の「ドメインオーソリティ(DA)」という指標が強力で、サイトの評価を客観的に把握できる。

ローカルSEO(地域SEO)に対応している点も魅力だ。

料金: $129.95/月〜

無料トライアル:あり

有料ツール4.パスカル(Pascal)

パスカルは日本市場に特化したSEOツールだ。

日本語の検索クエリに対する高精度な検索ボリュームデータを提供し、AI搭載の「コンテンツ最適化アシスタント」で記事品質向上をサポートする。

料金: ¥19,800/月〜

無料トライアル:14日間あり

4.検索ボリュームの重要性

検索ボリュームとは端的にいうと、そのキーワードの人気度を示す。

そのため、検索ボリュームの大きいキーワードに関するコンテンツを制作すれば、より高い集客効果につながると思われがちだ。

ただし、検索ボリュームの分析はさらに奥深い。

本章で、その分析と活用の重要性についてみていこう。

リアルタイムかつ正確な需要の把握

検索ボリュームを分析することで、ユーザーが何に関心を持ち、どのような情報を求めているかを正確に把握できる。

直近の検索ボリュームを把握できれば、リアルタイムな需要の変動・トレンド情報を素早くキャッチすることが可能だ。

また、実際にユーザーが検索したデータを基にしているため、正確にユーザーの意図を反映しているといえる。

SEO・マーケティング戦略への落とし込み

検索ボリュームは大きければ良いわけではない。

より多くの人が検索している=レッドオーシャンである可能性が高いためだ。

一方、検索ボリュームが小さい(100〜500程度)キーワードは、ニッチな領域である可能性が高い。

特に自社サービスとの関連性が高く、ユーザーの検索意図を濃く反映しているようなキーワードの場合は狙い目だ。

競合がそこまで多くなく、かつターゲットユーザーを効率的に取り込めるコンテンツ制作につなげられる。

市場の「縮図」とまではいえないが、検索ボリュームではそれに近い情報を得ることができる。

Web広告戦略の策定

Web広告(特に検索広告)を出稿する場合も、検索ボリュームが重要な指標となる。

検索ボリュームが高いキーワードは競争も激しい傾向があり、入札単価も高くなりやすい。

広告の表示順位は、広告の品質や入札額が考慮された広告ランクによって決まるため、広告の品質がよほど高くなければ、入札額を積むことでしか上位表示が難しい。

ただし、広告に膨大な予算をかけられる企業はそれほど多くない。

効率的な予算配分のためには、検索ボリュームと競争状況のバランスを考慮したキーワード選定が必要となる。

検索ボリュームの少ないニッチなキーワードでもコンバージョン率が高ければ、費用対効果の高い広告運用が可能だ

5.Webサイトのフェーズに応じた検索ボリュームの選び方

Webサイトの成長段階によって、狙うべき検索ボリュームとキーワード戦略は大きく異なる。

ここでは、Webサイトのフェーズに応じた主要なポイントを紹介する。

5.1.初期フェーズ(立ち上げ・SEO開始)

初期フェーズでは、自社とマッチした濃い検索ニーズを反映しているスモールキーワードを中心に対策しよう。

メディアを立ち上げたばかりや、SEO対策を始めたばかりの初期フェーズではドメインの力が弱く、ビッグキーワードで勝つことは非常に難しいためだ。

さらに、ビッグキーワードはニーズが幅広い単体キーワード(「CRM」「SEO」など)であることが多く、自社のターゲットとしないユーザーに向けてもコンテンツを制作しなければならない。

よって、濃いニーズがありつつも競合性が低いキーワードを対策することで、母数は少ないかもしれないが、確実にターゲットに刺さるコンテンツを蓄積できる。

特定の情報を求めているユーザーの濃いニーズを過不足なくしっかりと満たすことを意識しよう。

5.2.成長フェーズ(中規模サイト・トラフィック増加中)

成長フェーズでは、トピッククラスターを活用し、検索ボリュームが多いキーワードでもコンテンツ「群」の評価で勝負する戦略が有効だ。

相互リンクで結ぶことで、トピックに対する網羅性と専門性をGoogleにアピールする。

より多くのトラフィックを獲得するため、中検索ボリューム(月間1,000〜10,000回程度)のキーワードを狙うことも可能となる。

この段階では、競争が激しすぎないキーワードを選定し、着実に上位表示を増やしていくことが重要だ。

5.3.拡大フェーズ(上位表示・ブランド強化)

拡大フェーズでは、検索ボリュームだけではなく、ブランディングを意識したコンテンツ制作が必要だ。

例えば、企業のノウハウをまとめた独自コンテンツシリーズの制作や、業界のトレンド分析レポートなど、他社が真似できないコンテンツを制作することで差別化を図る。

リード獲得を意識した動線の見直しも、拡大フェーズでは重要となる。

上位表示で獲得したトラフィックを、いかに効率良くコンバージョンにつなげるかを検討しよう。

6.まとめ

検索ボリュームは、SEO戦略を構築するうえで欠かせない重要な指標だ。

Googleキーワードプランナーなどの無料ツールから、Ahrefsなどの高機能な有料ツールまで、目的や予算に応じて選択できる。

検索ボリュームの調査だけではなく、Webサイトの成長フェーズに合わせたキーワード選定が必要だ。

初期フェーズではロングテールキーワードを、成長フェーズでは中規模キーワードを、拡大フェーズではブランディングも意識したキーワード戦略を展開できる。

また、検索ボリュームだけではなく、検索意図やビジネスとの関連性、競合状況なども総合的に考慮した判断が重要だ。

適切なキーワード選定とコンテンツ制作によって、効率的なSEO施策を実現しよう。

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