オウンドメディアは記事の数と質が評価を左右する。
一方で、何の関連性もない記事を多数アップしても、メディア全体の評価は高まりにくい。
そこで注目すべきが「トピッククラスター」である。
トピッククラスターを活用することで、記事の評価を「単体」ではなく「群」で上げることができる。
しかし、トピッククラスターについて何となく聞いたことがあるが、結局のところ「どのように設計すれば良いのか分からない」という人も多いだろう。
そこで本記事では、トピッククラスターの概要や特徴、構成要素、メリットや具体例などについて解説する。
目次
Toggle1.トピッククラスターとは
まず、トピッククラスターの概要、特徴、構成要素について把握しておこう。
1.1コンテンツを「個」から「群」へ
トピッククラスターとは、トピック(テーマ)の関連性を重視し、「クラスター」のように構成する施策である。
その目的は「オウンドメディア全体の評価を向上させること」にある。
ご存じのとおり「クラスター」は日本語で「群れ」や「集団」を指す。要は何かしらの共通点を持った個の集合を指す言葉だ。
トピッククラスターでは、中心となるテーマと関連テーマをひとつの「群」としてまとめる。
また、単に群としてまとめるだけではなくコンテンツ同士を内部リンクなどで接続し、必要に応じてレコメンド表示も行う。
SEO的な観点でいえば、関連するテーマがまとめられていると、サイト構造の評価が高まりやすい。
また、関連テーマがリンクでつながっていることで読者も知識を体系化しやすいというメリットもある。
1.2.トピッククラスターの構成要素
では実際にトピッククラスターの中身について見ていこう。
トピッククラスターを実施する場合には、まず「トピッククラスターモデル」を作成する。
トピッククラスターモデルは、中心となるトピックに関するページ(ピラーページ)と、周辺トピックのページ(クラスターページ)で構成される。
モデルの柱「ピラーページ」
ピラー(柱)の名を冠することからもわかるように、ピラーページはトピッククラスターの中心となるコンテンツだ。
ピラーページの特徴は以下のとおり。
・幅広いトピックを扱い、その分野における「権威あるページ」として機能する
・トピックに関する基本的、かつ包括的な情報を提供している
・クラスターページへのリンクを多数含み、ガイドの役割を果たしている
ピラーページには、「最終的に上位表示を狙いたいビッグワード」や「PVを集めたいページ」などを設定する。
ピラーページと検索すると「まとめページ」という解説が表示されることもあるが、半分は正しく、半分は誤りである。
ピラーページはトピッククラスターモデルにおける中心であり、「何を基準としてクラスターを構成するか」を表している。
つまり、あるテーマの中心となる内容を包括的に記述したページだ。
後述のクラスターページを繋げていくと、結果的に「まとめページ」のようになることもあるが、まとめページ自体がSEO的に有利なわけではない。
クラスターページの「ハブ」として機能し、なおかつ本体もコンテンツとして優秀であることが重要なのだ。
単にクラスターページを紹介するだけのコンテンツではなく、ピラーページ自体にもしっかりと内容を持たせることを心がけよう。
複合/関連キーワードが主体「クラスターページ」
クラスターページは、トピックページの周辺にある具体的なトピックに焦点を当てたコンテンツだ。
具体的には、ピラーページから派生した「複合キーワード」や「関連キーワード」で作成されたコンテンツを設定する。
- トピックページと同一カテゴリの具体的なサブトピックを扱う
- 詳細情報や統計的なデータ、事例など具体性を重視する
- トピックページと内部リンクで接続される
一般的にクラスターページはニッチでロングテールなキーワードで作成されたコンテンツが設定される。
こうしたコンテンツはピラーページの内容をブレイクダウンし、専門性や具体性を高めたものがほとんどだ。
単体でのSEO効果はそれほど大きくないが、ピラーページで扱うビッグキーワードよりも攻略が容易だ。
1.3.トピッククラスターの特徴
これら2つの要素で構成されたトピッククラスターは、次のような特徴を持つ。
SEO的な評価の連鎖
トピッククラスターは、中心となる「ピラーページ」と複数の「クラスターページ」を相互にリンクし合うことで、SEO的な評価を共有し、互いの検索エンジンのランキングを向上させる効果がある。
ピラーページは広範囲のトピックをカバーし、クラスターページはそのサブトピックに特化している。
この関連性により、検索エンジンはサイト全体のトピックに対する専門性をより高く評価する傾向にある。
拡張性、再現性の高さ
トピッククラスターモデルは拡張性が高く、新しいクラスターページやサブトピックを追加しやすい。
マーケターは市場の変化や新しいトレンドに柔軟に対応し、コンテンツを拡張していくことができる。
また、トピッククラスターモデルはさまざまなトピックに適用できる汎用性の高さも魅力だ。
孫ページの活用
トピッククラスター内で、更に詳細な情報やニッチなトピックを扱う「孫ページ」を設けることで、サイトの専門性をさらに深めることができる。
孫ページもピラーページやクラスターページとリンクされることにより、サイト全体の内部リンク構造を強化し、SEOのフォーマンスを向上させる。
2.トピッククラスターのメリット
次にトピッククラスターのメリットについて掘り下げていく。
メリットとしてSEO的な面が強調されている記事が多いが、実際にはSEO以外のメリットも存在する。
ここでは、SEO的なメリットとそれ以外のメリットをそれぞれ紹介する。
2.1.SEO的なメリット
ビッグ、ミドルキーワードで上位を狙える
最もわかりやすいメリットは、「高難易度のキーワードで上位を狙える」ことだ。
ビッグキーワードやミドルキーワードは、攻略難易度が高い。
上位コンテンツは内容が濃く、権威性があり、アップされてから長い時間が経っている。
こうしたコンテンツを後追いで攻略するためには、ひとつのコンテンツの力だけでは難しい。
一方で、トピッククラスターならば「クラスター単位での評価」によってオウンドメディア全体の評価が高まり、さらに各コンテンツの信頼性も増すという流れから、上位表示を狙うことが可能だ。
検索エンジンは、トピッククラスターが組まれているコンテンツ同士を「関連性の高いコンテンツ」とみなす。
また内部リンクによってつながったコンテンツはクローラーが効率よく巡回し、早期にインデックスされる。
各ページの内容が十分に評価されるものであれば、「複数のコンテンツが持つ評価の”綜合値”」で勝負しやすくなるのだ。
この理屈によって、難易度が高いキーワードでも上位表示を目指すことができる。
ロングテール戦略とビッグキーワード戦略を平行できる
トピッククラスターでは、ビッグキーワード戦略とロングテール戦略の同時並行が可能だ。この2つはSEOにおけるキーワード戦略の基本であり、オウンドメディアの成長に欠かせない。
前述のようにクラスター単位での評価によってピラーページのビッグキーワードを攻略するためには、まずクラスターページの評価を上げる必要がある。
クラスターページは、検索ボリュームが小さいニッチキーワードや複合キーワードで制作される。
これらはロングテール戦略のもとに「多数の小さな評価を積み上げる」という方針の下で作られることが大半だ。
また、ロングテール戦略はオウンドメディアの安定的な成長を支える。
爆発的な流入を得られるビッグキーワード戦略のハイリスクハイリターンな側面があるが、このリスクを芸源できることがロングテール戦略の魅力だ。
トピッククラスターに取り組むことで2つのメジャーな戦略を満たすことができるため、オウンドメディアの価値向上に貢献する。
検索意図を漏れなくダブりなく満たせる
SEO的な評価を受けるための原則として「漏れなくダブりなく(MECE)」がよく知られている。
MECEは「情報の網羅性」「論理的な見落としがないこと」を担保する。
MECEが徹底されたコンテンツは、検索エンジンと読者の双方から高い評価を得やすい。
トピッククラスターならば、メインテーマとサブテーマに分割し、それぞれを相互接続することで網羅性を維持できる。
Googleの重要評価指標「E-A-T」を満たしやすい
SEOを語るうえで重要なトピックのひとつに「E-A-T」がある。
E-A-TとはGoogleが提唱するページ品質評価の最重要項目でありExpertise(専門性)、A-Authoritativeness(権威性)、T-Trustworthiness(信頼性)の頭文字をとった造語だ。
近年は、Googleアルゴリズムの進化によってユーザーとって有益な情報を判別できるようになった。
「専門性が高く整理された、信頼性の高い情報」であり、なおかつ情報元として「権威」が保証されていれば、有益な情報とみなされるわけだ。
言葉にすると簡単だが、実際にE-A-Tを担保するコンテンツを作ろうとすると、どうしても重厚長大で可読性の低いコンテンツになりがちだ。
一方で、トピッククラスターのようにメインテーマとサブテーマでページが分けられており、ユーザーが必要に応じて読み進められるような構造であれば、E-A-Tは満たしやすくなる。
コンテンツを作る側も、ひとつのコンテンツに膨大な情報を詰め込まずに済むため、内容を整理しやすい。
さらに、制作済みのコンテンツをトピッククラスターに組み込むことで、新しいコンテンツのE-A-Tを補強することもできる。
2.2.SEO以外のメリット
次に、あまり語られることのない「SEO以外のメリット」についても抑えておこう。
キラーページによるCVの向上
「キラーページ」とは、端的に言えば「成果を生むページ」のことである。
オウンドメディアならば、コンバージョンを促すページがキラーページだ。
具体的には、ホワイトペーパーのダウンロードを促す記事や、LPなどが挙げられる。
キラーページを直接ユーザーに提示してしまうと、離脱の原因になる。
一方で、複数のコンテンツを経てナーチャリングが進んだ状態であれば、コンバージョンしやすいページになる。
ピラーページとクラスターページでナーチャリング→キラーページ(入力フォームやダウンロードフォーム)でコンバージョンという構成を意識することで、コンバージョンが進みやすくなる。
キーワードカニバリゼーションの防止
オウンドメディアを数年運営していると、「内容が重複したコンテンツ」を作ってしまうことがある。これは「キーワードカニバリゼーション」が原因だ。
キーワードカニバリゼーションとは、自社メディアの複数のコンテンツが、検索キーワードや検索意図で競合状態にあることを指す。
自社メディアのコンテンツ同士が競合してしまうのは、SEO的にも好ましくない上にコスト面でも非効率だ。
トピッククラスターでは、メインキーワードとサブキーワードをクラスター化していくことで、キーワード/検索意図単位での情報整理が進む。
これによってキーワードカニバリゼーションの早期発見や防止につながるわけだ。
3.トピッククラスターの作成手順
ここからは具体的なノウハウとして、トピッククラスターの実践ポイントを紹介する。なお、ここではコンテンツを新規作成する場合の手順とする。
①トピック選定
トピッククラスターの作成では、まず中心となるテーマ(トピック)の選定を行う。
これまでクラスターモデルを作成した経験がないのであれば、まずは自社が持っている製品・サービスとターゲット層を突き合わせ、そこから共通したトピックを抽出すると良いだろう。
例えば、エンドポイントセキュリティ製品を提供している企業であれば、ターゲット層は「事業会社の社内SE」や「情報システム担当者」などであるはずだ。
この2つから想定しうるトピックとしては、
・社内の情報セキュリティ対策
・不正アクセス対策
などが挙げられる。
ここで決定したトピックを次のキーワード選定の前提とする。
②キーワード選定
トピックが決定したあとは、ピラーページに設定するキーワードを選定する。
ピラーページのキーワード選定にはさまざまな方法があるが、弊社のおすすめはペルソナと検索ボリュームの突き合わせだ。
ペルソナについては、こちらの記事を参照してみてほしい。
ペルソナはターゲットをさらにブレイクダウンし、具体化した「顧客像」だ。
顧客像から導き出されるニーズを検索キーワードと照らし合わせ、さらに検索ボリュームが大きいものを優先してピラーページに設定する。
ちなみにペルソナの設定は後述のクラスターページ作成の際にも効いてくるため、しっかりと対策しておきたい。
③トピッククラスターモデルの作成
次に、クラスターモデルのコアとなるキーワードに連なる周辺キーワードを設定していこう。
周辺キーワードは、SEO対策ツールなどを活用し、メインキーワードの派生用語や類似用語、複合キーワードを洗い出すことで選定しやすくなる。
また、前述のペルソナが具体的であれば、属性や立場、状況、思考パターンなどが自然と見えてくるため、ここから周辺キーワードを設定しても良いだろう。
周辺キーワードの選定が終わった後は、ピラーページとクラスターページを紐づけていく。
④ピラーページの計画
トピッククラスターをコンテンツ製作と同時に進める場合は、まずピラーページからの計画(構成)を作成していこう。
ピラーページは「まとめ」のコンテンツであると同時に、あるトピックに関する包括的な内容を扱うコンテンツでもある。
ここで気を付けたいのは「まとめ」だけに終始ないことだ。
ピラーページ自体にも「内容を伴う情報」を記述し、単なるリンク集にならないように配慮する。
すでにクラスターページの計画が出来上がっている場合は、「サブトピックの順序」や「役割」も考慮しよう。
読者が理解や納得を深めるためには、どのトピックをどの順序で読み進めるべきかを俯瞰しつつ、コンバージョンを狙うページも決めておきたい。
こうすることでSEO的な評価のみならず、リード獲得やナーチャリングに効果的なトピッククラスターが完成する。
⑤クラスターページとピラーページの作成
ピラーページの計画ができたあとは、まずクラスターページから作成する。
「クラスターページ=部品」「ピラーページ=部品を動かすコントローラー」というイメージだ。
まず、クラスターページでサブトピックを深堀しておき、ピラーページではそれぞれのトピックのガイド的な内容を記載する。
また、ピラーページで総論を述べ、クラスターページで各論を述べるというイメージでも良いだろう。
⑥内部リンク設置
ページが完成したあとは、ピラーページからクラスターページへのリンクを配置する。リンクの配置については、後述の「リーズナブルサーファーモデル」がおすすめだ。
4.トピッククラスターの具体例
ここで、トピッククラスターの具体例を見ていこう。
自社の情報
・ITセキュリティ製品の開発および販売を手掛ける企業
・これまで培ったノウハウをもとに、クラウドセキュリティサービスの開発および販売の事業に乗り出す予定
・中堅規模でなおかつ導入実績がない企業に対して、導入前のコンサルティングから売り込みたいと考えている
ターゲット
・売上数十億規模、業界内で中堅規模以上の事業会社
ペルソナ
・事業会社の情報システム担当者
・社内の情報システムがクラウドへ移行中であることを受けてセキュリティ対策を任されている
・社内ルールの整備からツール導入、ベンダー選定までを一貫して任されている
・クラウドシステムに関する開発経験はなし
・クラウドセキュリティについては検索ベースの知識を持つが、実際にベンダー選定や発注の経験はない
トピック
クラウドセキュリティに関する基礎的な情報、ルール整備に必要な情報、製品やサービスなど
ピラーページおよびクラスターページのキーワード
- ピラーページ:クラウドセキュリティ
- クラスターページ:
- クラウドセキュリティとは
- クラウドセキュリティ 対策
- クラウドセキュリティ ガイドライン
- クラウドセキュリティ インシデント
- クラウドセキュリティ サービス
- クラウドセキュリティ 製品
この例では、まず自社とターゲットの状況から「クラウドセキュリティ」をピラーページに設定している。
次にクラウドセキュリティの関連キーワードを洗い出し「製品選定に必要な基礎知識」や「導入前に考慮すべき情報」などに着目してクラスターページに設定した。
クラスターページの評価が高まった段階でピラーページ「クラウドセキュリティ」の作成に着手し、最終的にはクラスターページの中にキラーページ(コンバージョンを促進するコンテンツ)を配置する予定だ。
5.トピッククラスターの効果を高めるコツ
トピッククラスターは比較的容易に取り組める施策であるが、その効果を高めるためにはいくつかのコツがある。
ここでは、そのコツをまとめて紹介する。
5.1「ピラーページの評価」を狙いすぎない
トピッククラスターの根底には、「構造化されたコンテンツが評価されやすい」という検索エンジンの性質がある。
そのためピラーページ単体の評価に固執すると失敗する遠因になってしまう。
例えば、ピラーページだけに誤ったSEO対策(キーワード出現数や共起後に注力し、内容は薄い)を施すと、短期的にはPVが伸びるかもしれないがオウンドメディアとしての評価は伸び悩む。
確実に効果を出すためには、まずはクラスターページの評価を高めることに注力し、ある程度クラスターページが育ってきた段階でピラーページに本腰を入れる方法がおすすめだ。
クラスターページに設定するキーワードは、検索ボリュームは小さくともSEO的な評価は得やすい(=上位が狙いやすい)ためだ。
SEOとコンテンツの質(=実際の情報ニーズに応える内容)の考え方については、こちらの記事を参考にして欲しい。
5.2.ペルソナの精度を上げる
ペルソナはトピックの選定やピラーページ、クラスターページの計画など全てに影響する。
可能な限り精度を高めておきたい。
ペルソナの精度を高めるポイントしては、
- ペルソナに近いバックボーンを持つ人材を計画の段階からアサインする
- 既存顧客の属性や状況、立場など顧客データを活用し、類似のペルソナを作る
- 立場や状況、ニーズを可能な限りブレイクダウンする
などがある。
5.3.ジャーニーに沿って複数のクラスターモデルを作成する
トピッククラスターはジャーニーに沿って複数のモデルを作成することで、より効果を発揮しやすくなる。
ここで言う効果とは、自然検索流入からのリード獲得である。
もっともシンプルなモデルは「認知」「情報収集」「比較検討」という3段階でトピッククラスターモデルを作成する方法だ。
上の例では「生成AIやChat gpt拡張のサービス」に関するトピッククラスターモデルをカスタマージャーニーに沿って作成している。
圧倒的な知名度を誇る「Chat gpt」から生成AIの情報を知り、さらにGPT拡張や生成AIのサービスについて具体的な情報を提供するモデルだ。
こうすることで、各フェーズの見込み客を次のフェーズへ進めることができる。また、キラーページへの流入量も増える。
5.4.リーズナブルサーファーモデルを考慮したリンク設置
リーズナブルサーファーモデルとは、リンクジュース(コンテンツやサイト間の評価の伝達)が行われる際に、リンク元の内容に関連するテーマが記載されたページをアルゴリズムで解析し、その量を決定するという考え方だ。
まとめると「文脈な内容に沿ったリンクを設置したほうが、評価を高めやすい」という意味になる。
ピラーページからクラスターページにリンクを貼る場合、ピラーページの内容と齟齬がないように配置したほうが評価につながりやすい。
SEO的な観点を抜きにしても、話の内容に沿った自然なリンク配置がユーザビリティを高めることは自明だ。
6.誤ったトピッククラスターは評価が下がるリスクも
最後にトピッククラスターに取り組むうえで「ありがちなミス」について触れておきたい。
6.1.トピッククラスター=「キーワードだけの網羅」ではない
トピッククラスターモデルの作成では、ピラーページを中心として周辺キーワードや複合キーワードを網羅的にピックアップする。
しかし、「必然性」がないキーワードを結び付けたとしても評価は高まらない。
よくあるのが、関連キーワードの網羅性だけに注力して記事を量産し、無作為に結び付けていくというミスだ。
網羅性という意味では正しいが、「必然性」が無いコンテンツが結びついていることで、評価が頭打ちになってしまう。
また、低品質な記事を大量にクラスターにつなげてしまうと、クラスター全体の評価が下がるリスクもある。
6.2.クラスターは可能な限りスピーディーに作成する
クラスターページは評価を得るまでに時間を要する。
新規でトピッククラスターを作成する場合は、まずクラスターページから作成することになるため、できるだけスピーディーにアップしていきたい。
できれば一か月で一つのトピッククラスターを完成させるなど、あまり時間をかけすぎないことが大切だ。
7.まとめ
ここでは、トピッククラスターの概要やメリット、実例などを紹介してきた。
トピッククラスター戦略では、オウンドメディア全体の評価と個々のコンテンツの評価を両立させることが可能だ。
ただし、トピックとキーワードの選定、クラスターモデルの作成、それに順じたコンテンツ制作など、意外とリソースが必要な施策でもある。
特に、コンテンツが積みあがっていない運営初期の段階では、ノウハウやリソースが不足する可能性が高い。
ピラーページのみを内製し、クラスターページは外注するなど、外部の力を借りる方法も検討してみてほしい。