コンテンツマーケティング戦略の立案方法と投資対効果の設計例を解説

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コンテンツマーケティングは長期的な施策であり、戦略が必要です。

一方で、マーケティング担当者からは

  • 「戦略といっても何を決めるべきかわからない」
  • 「どういった施策を戦略に含めるべきかかわらない」
  • 「取り組んでみたいが投資対効果の算出方法が分からない」

といった意見がよく聞かれます。

コンテンツマーケティングでやるべきことは多岐にわたり、各施策がシナジーを発生させてはじめて効果が出ます。

そのため、施策そのものの使い方がとても重要です。

また、BtoBの場合はロングテールを狙って継続的に取り組む必要があります。

このことから、行動の指針となる「戦略」が欠かせません。

ここではコンテンツマーケティングにおける戦略の構成要素と戦略設計の流れ、具体的な投資対効果の設計例、戦略立案のポイントを詳しく解説していきます。

 

1.そもそも戦略とは何か

 

まず、戦略という言葉の意味を明確にしておきましょう。

Web上の情報には「戦略」を「戦術」と混同しているものが散見されます。

そこで、戦略について説明しつつ、戦術との違いについても明らかにしていきます。

 

1.1.戦略(Strategy)

 

戦略は組織の根本的な目的や目標を達成するための長期的な計画です。

また、計画の方向性、全体的なアプローチを定義することもあります。

例えば、ある電子機器メーカーが「次の10年でスマートホーム市場のリーダーになる」という目標を持っているとしましょう。

この目標を達成するために、市場分析やターゲットの把握、製品設計、ブランドイメージなどを定義することが「戦略」に含まれます。

 

1.2.戦術(Tactic)

 

対して戦術は、戦略を具体的に実行するための手段やアクションです。

上で述べた電子機器メーカーの場合、

  • 「AI技術を搭載した新しいスマートホームデバイスの発売」
  • 「家電量販店を中心とした販売促進キャンペーン」
  • 「技術的イノベーションを生み出すためのパートナーシップ」

などが戦術に該当します。

これらはすべて、具体的なアクションやタスクであり、なおかつ戦略に沿ったものです。

 

1.3.戦略は戦術の上位概念

 

戦略は戦術の上位にある概念で、基本的には一度決定したら目標が達成されるまで変更されません。

また、戦術よりも長い期間を対象とします。

コンテンツマーケティングにおいても、1~3年程度の中長期にわたる方向性や指針を「戦略」とすることが多いです。

一般的なコンテンツマーケティングでは、オウンドメディア運用やコンテンツの作成と配信を通じて、リード獲得やナーチャリングにつなげます。

この「オウンドメディア運用」や「コンテンツ作成・配信」は「戦術」です。

では戦略は何かというと、目的・目標を達成するために「”誰に”」、「”何を”」提供するかを定めることです。

 

 

 

2.コンテンツマーケティングにおける戦略とは

 

次に、コンテンツマーケティングにおける戦略についてもう少し具体的に見ていきましょう。

 

2.1.戦略は「中長期」を前提に立案する

 

コンテンツマーケティングは「すぐ効果のでるもの」ではありません。

少なくとも半年~1年程度は取り組みを続ける必要があります。

「コンテンツマーケティング=今すぐ顧客を得るための手段」だと誤解している方がいるのですが、これはどちらかといえば「広告」の役割です。

特にBtoBの場合は、見込み客が認識や態度を変えるまでに年単位の時間を要します。

ある程度の時間をかけて何度も自社のコンテンツに触れ、少しずつ自社製品への理解を深めたうえで、検討候補に食い込んでいく…という流れを意識する必要があります。

こうした流れを経ることで、一度取引につながれば安定した関係性を作り出すことができます。

しがたって、コンテンツマーケティングは「中長期で取り組む」ことを前提に戦略を立案すべきです。

 

2.2.戦略設計のステップ

 

では、コンテンツマーケティングにおける戦略設計のステップを具体的に紹介します。

 

 

ステップ1:目標(ゴール)の設定

 

厳密には目標設定と戦略立案は別のものです。

しかし、実務では一体として扱われることが多いと思います。そのため、ここではまず目標の設定から解説していきます。

一般的なコンテンツマーケティングの目標としては、「認知拡大」「リード獲得」「顧客エンゲージメントの強化」「売上の増加」などが挙げられます。

BtoBであれば「問い合わせ数の増加」「商談化率の向上」などを目的にすることも多いでしょう。

目標は抽象的でも良いのですが、可能な限り定量化したほうが後々の施策につなげやすいです。

たとえば、「売上を○倍にする」「オウンドメディアの訪問者数を○倍にする」や「コンバージョン率を2倍にする」といった具合に、誰もがはっきりと体感できる目標がおすすめです。

 

ステップ2:現状分析

 

ここからが実際の戦略設計になります。

戦略立案の最初のステップは「現状分析」です。

現状分析では、既存顧客の状態や競合他社の状況、市場トレンドの概況などをリサーチします。

 

ステップ3:既存顧客の状態

 

まず、既存顧客の状態を把握します。

ここで言う状態とは、自社メディアへのアクセス状況、ECサイトの購買履歴、アンケートやインタビューを通じた直接的なフィードバック、など顧客の行動や嗜好が含まれます。

これらを把握することで、顧客ニーズや好まれるコンテンツの傾向を把握することができるでしょう。

 

ステップ4:競合他社の状況

 

次に、競合他社の状況も分析しておきましょう。

同一業界に属する競合他社のオウンドメディアやソーシャルメディア、マーケティングキャンペーンなどを調査することで、競合他社の戦略の一部が見えてきます。

競合他社の戦略は自社の戦略立案においても参考になりますし、差別化ポイントの抽出にも役立ちます。

 

ステップ5:市場トレンドの概況

 

業界レポート、市場調査データなどを用いて、市場の状況を把握します。

基本的にBtoBのトレンド変化は、BtoCに比べて緩やかです。

一方で、法改正やビジネストレンドの影響から大きな転換を迎えることもあります。

 

ステップ6:ターゲットとペルソナの把握

 

ターゲットとペルソナの設定は、コンテンツマーケティングを「誰に」向けて行うかを定義するために必要な作業です。

ターゲットは「層」であり、製品やサービスが最も効果的に響く顧客層を指します。

一方でペルソナは、ターゲットの中に存在する具体的な「顧客像」です。

戦略の段階では、ペルソナは広範に設定し、可能であれば複数のパターンを作成して幅を持たせておきましょう。

ペルソナを突き詰めていく作業は戦術レベルで行うため、ここでは「大枠」をとらえておくことが大切です。

 

ステップ7:自社価値の把握

 

戦略設計において意外と見落としがちなのが「自社価値の把握」です。

戦略では、「何をコンテンツに組み込むか」も定義します。

この「何を」の部分の核となるのが「自社価値」です。

自社が持つ価値はコンテンツの核となりますので、できるだけ具体的に把握しておく必要があります。

なぜコンテンツの核になるかというと、自社の強みや独自性をコンテンツに組み込むことで、訴求力の強いコンテンツ制作が可能になるからです。

 

自社価値の把握に使える汎用的なフレームワークとしては、「バリュープロポジションキャンバス(VPC)」があります。

VPCでは、

  • 顧客が解決したい課題
  • 顧客がプラスに感じること
  • 顧客の苦痛、悩み

などを推測し、それと対比する形で自社の価値を定義します。

つまり、

  • 自社が顧客に提供できる製品やサービス
  • 顧客に利益をもたらす要素
  • 顧客の痛みや悩みを取り除く力

などを定義するわけです。

 

実際には製品やサービスの機能や価格が出てくると思いますが、これ以外にも「あまり知られていない使い方」「カスタマイズで解決できるビジネス上の課題」など、ニッチな部分の価値が見えてくることもあります。

これらをコンテンツに組み込むことで訴求力の向上が期待できます。

 

ステップ8:カスタマージャーニーとコンテンツマップの制作

 

カスタマージャーニーは、顧客が製品やサービスに到達するまでの一連の過程を示します。

また、コンテンツマップはジャーニーに沿ったコンテンツの種類や配信方法を、計画としてまとめた図です。

例えば、認知段階ではトレンド解説によって時事ネタを提供し、情報収集の段階では製品の詳細や活用事例を提示するなど、顧客の心理状態に応じて提供するコンテンツを変えていくために必要です。

ちなみに、「露出重視か質重視か」という選択も行っておくと良いでしょう。

すでにある程度のシェアや知名度がある場合は、短期的な露出重視のアプローチに振ったコンテンツマップでも良いでしょう。

しかし、一般には、長期視点でのロングテール戦略が推奨されます。

つまりコンテンツは「質重視」で製作し、長い時間をかけて顧客を取り込んでいく方法です。

コンテンツマーケティングの大半はロングテール戦略と言われており、弊社でも王道だと考えています。

一方で、広告との併用でスピード感を高めることも可能です。

どちらが正解というわけではなく、状況に応じて使い分け・併用していくべきでしょう。

こちらの記事では、SEOとコンテンツの質の考え方について解説しています。あわせてお読み下さい。

コンテンツマーケティングとSEOの違いとは?「集客」と「質」を両立する7つのポイント

 

3.コンテンツマーケティング戦略の設計ステップと設計例

 

では、前述の内容に従って実際にコンテンツマーケティング戦略を設計してみましょう。

ここでは「BtoB向けのセキュリティソリューションやクラウドソリューションを販売する企業」を想定し、コンテンツマーケティングの戦略設計を行います。

具体例を用いながら解説していきます。

 

3.1.目標(ゴール)の設定

 

売上増加: セキュリティ関連製品の売り上げを20%増加させる。

 

3.2.現状分析

 

●既存顧客の状況

 

最近の顧客調査では、顧客満足度は平均して80%であり、特に高い評価を得ているのは機能の豊富さとシステムの安定性である。

一方で、ユーザーインターフェースの複雑さや一部の機能の使いにくさを指摘する顧客が50%以上存在し、「高機能ではあるが専門知識が必要」というイメージが強くなっている。

また、既存顧客の60%が基本プランのまま2年以上利用しており、上位プランへのアップセルや関連オプションの契約がうまく進んでいない。

 

●競合他社の状況

 

2つの大手企業が市場をリードしており、弊社は3位に位置している。

2つの企業は広範な製品ラインナップを提供しているが、機能性や価格については弊社と大きな差はない。

一方で、オウンドメディアのアクセス数が非常に大きく、これを活用してオプションプランへの誘導に成功している。

 

●市場トレンドの概況

 

BtoB向けのセキュリティソリューション市場は、リモートワークの普及によって急速に成長しつつある。

不正アクセスへの対応やマルウェア対策としてのエンドポイントセキュリティなどのニーズが伸びている。

また、データプライバシーに関する法規制が厳しくなる中、コンプライアンスを重視したソリューションへの関心が高まっている。

 

3.3.ターゲットとペルソナの把握

 

主要ターゲット: 中小企業のITマネージャー、企業規模は売上50~100億円、従業員数は100人~程度

ペルソナ: ペルソナは以下3パターンを基本とする

  • 事業会社のセキュリティ担当役員
  • セキュリティ担当マネージャー
  • 社内SE(ベンダー選定と社内調整が中心)

いずれも技術的にはそれほど高度な知識を有していない。

ただし、多様化する働き方や勤務形態に対してセキュリティが追随していないことは理解している。

また、社内外からのアクセスを横断的にチェックする仕組みが無く、セキュリティインシデントの発生リスクが上昇していることも理解している。

 

3.4.提供すべき自社価値

 

コンテンツ内で訴求する自社独自の価値として、以下を定義する。

 

●コストパフォーマンスの高さ

 

クラウドセキュリティツールのラインナップ、機能、価格を大手2社と比較した場合、大半がコストパフォーマンスで優れている。

 

●カスタマーサポートの優位性

 

大半の製品を社内で実際に運用しており、細かなトラブル対応や問い合わせを自社のみで完結できるカスタマーサポートを有している。

 

●伴走型サポート:

 

法改正に伴う製品アップデートやカスタマイズ、そのほか顧客の独自要件についても自社開発部で対応可能である。運用保守サービスの提供も可能。

 

3.5.カスタマージャーニーとコンテンツマップ

 

ターゲットとペルソナ、自社価値を踏まえたうえで、以下のようにカスタマージャーニーを設定する。

 

カスタマージャーニー

 

ステージ 認知 情報収集 比較・検討 選定
行動 セキュリティインシデントの例や実害について調べている インシデント別の予防策について調べている 大手2社および主要ベンダーとの製品比較 自社サイトへの会員登録および問合せ
状況・思考 セキュリティリスクが実際になにを引き起こすか知る 複数のツールを同時に導入する必要があるかもしれない 最も安く使いやすいところはどこだろう サポートや技術力も重視したいので直接話が聞きたい
キーワード 社内 セキュリティ

 

セキュリティインシデント

不正アクセス ツール

 

不正侵入 ツール

など

クラウドセキュリティ 比較

 

など

(自社名)ツール

 

(自社ツール名)価格

 

など

コンテンツ 記事コンテンツ

 

記事コンテンツ

ホワイトペーパー

記事コンテンツ

ホワイトペーパー

製品資料

記事コンテンツ

LP

ホワイトペーパー

 

●コンテンツマップ

 

カスタマージャーで示した各フェーズの顧客に対して、コンテンツマップに従い適切なコンテンツを配信する。

  • 認知フェーズ: セキュリティトレンドやノウハウなどを提供することで、自社の存在を認知してもらう。
  • 情報収集フェーズ: 事例記事、ホワイトペーパー、製品ガイド、比較コンテンツなどを提供し、自社製品の詳細な魅力を伝える。
  • 比較・検討フェーズ: 事例記事、ホワイトペーパーを通じて他社との差別化ポイントなどを提供する。
  • 選定フェーズ:営業用資料を織り交ぜながら、自社製品に関する機能の詳細、価格やオプションプランの詳細、ウェビナー動画などによって営業とのタッチポイントを提供する。
ステージ 認知 情報収集 比較・検討 選定
コンテンツ トレンド解説記事

ノウハウ解説記事

 

ノウハウ解説記事

ホワイトペーパー

導入事例

製品紹介資料

ホワイトペーパー

比較記事

LP

製品紹介資料

ウェビナー動画

ホワイトペーパー

導入事例

 

4.戦略の成功には投資対効果(ROI)の設計が不可欠

 

せっかくのコンテンツマーケティング戦略も、周囲からの賛同を得られなくては実現に至りません。

コンテンツマーケティングは長期にわたる投資であり、投資する価値を明示できなければ上長の承認は得られないでしょう。

スムーズに賛同や承認を取り付けるためには、「投資対効果(ROI)」を提示する方法が近道です。

 

4.1.投資対効果(ROI)とは

 

投資対効果(ROI)とは、特定期間に行った投資に対して、どれだけの収益が生まれたかを割合でしめしたものです。

具体的には、売上から投資額を引いた値(利益)を、投資コストで割ることで算出されます。

ROI(%)=(利益÷投資額)×100

 

4.2.投資対効果の設計がなぜ重要なのか

 

投資対効果の設計が重要とされる背景には「コンテンツマーケティングに課せられた使命の変化」があります。

かつて、コンテンツマーケティングは「ブランドイメージ」や「知名度」を強化する目的で行われていました。

これらは、定量的な効果を求められることが少なかったのです。

しかし、現在は「売れる仕組みづくり」の一環としてコンテンツマーケティングをとらえる企業が増えました。

このことから、戦略の有効性を具体的な数値で説明する必要がでてきたのです。

特に経営層や部門長を説得する際には、投資対効果による明確な根拠の提示が効果的です。

 

高単価・長期という取引の特性

 

加えて、BtoB市場の特性もあります。

BtoBはBtoCよりも一度の取引金額が大きいことが特徴です。

さらに、一度取引した相手とはその後も長期にわたって関係が続く可能性が高いことも見逃せません。

「高単価・長期」の取引が大半を占めることから、ビジネスへの影響度が高く、投資対効果の測定は必須に近いと言えるでしょう、

 

顧客獲得のコストが高く、維持コストは低い

 

また、BtoBにおいて新規顧客の獲得には長い時間と高額な費用がかかります。

その一方で、既存顧客の維持は比較的低コストで済みます。

つまり、いったん取引が始まってしまえば収益化しやすく、時間の経過とともに利益が大きくなりやすいのです。

こうしたBtoBビジネスの特性をうまく利用することで、BtoCよりも高い投資対効果を得ることができます。こ

の点を可視化できれば、承認や稟議がおりやすくなります。

 

中長期的な効果の可視化

 

コンテンツマーケティングは、短期間で効果が出にくいという特性を持ちます。

そのため、中長期にわたる効果の出方を数値で示し、持続的な戦略の重要性を認識させることが必要です。

 

4.3.コンテンツマーケティング戦略における投資対効果の設計方法

 

では、実際にコンテンツマーケティングの投資対効果を設計してみましょう。

ここでは、以下のステップで進める方法を紹介します。

  • 売上目標の算出
  • 費用算出
  • 利益算出
  • 投資対効果(ROI)の推計

 

①売上目標の算出

 

まず、目標の基礎とするために下記4つについて前年の数値を確認します。()の数値は仮のものです。

  • CVR(1%)
  • 有効商談率(10%)
  • 契約率(40%)
  • 契約単価(500000円)※月額

 

さらに、オウンドメディアのPV目標を年ごとに算出します。

PV目標の算出方法はさまざまですが、ここでは仮の目標として初年度を月間10万PV、2年目以降は前年+30%と仮定します。

 

PV目標(月間):1年目10万、2年目13万、3年目17万

 

各種数値とPV目標を掛け合わせ、売上目標を算出します。

  • 問い合わせ数=PV目標×CVR
  • 有効商談数=問い合わせ数×有効商談率
  • 契約数=有効商談数×契約率
  • 売上=契約数×契約単価

上記に当てはめた場合、各年の売上目標は下記のとおりです。

1年目 2年目 3年目
問い合わせ数 100 130 170
有効商談数 10 13 17
新規契約数 4 5 7
売上目標(月) 200万円 450万円 800万円
売上目標(年間)※ 400万円 3900万円 7500万円

※わかりやすくするため、解約率はここでは考慮していません

※初年度は10ヶ月目、以降は毎年6ヶ月で目標契約数に到達したとします。

 

②費用算出

 

次に費用です。

コンテンツマーケティングの場合、費用は「人件費」および「外注費」「経費」が大半を占めます。

ここでは社内メンバー2人でまかなう場合を想定して計算してみましょう。

社内メンバー一人あたりの人件費を年間500万円とし、2人の社員がリソースの6割を投入して制作にあたると考えると、

  • 人件費(年)=500万×6×2=600万円
  • 人件費(月)=600万÷12=50万円

 

さらにCMSの運用費用やコンテンツの外注費や経費を年間1200万円ほど計上し、月当たりで計算します。

最後に人件費と合算し、費用を算出します。

  • 外注費+経費(年)=1200万
  • 外注費+経費(月)=1200万÷12=100万円
  • 費用合計(月)=50万+100万=150万円
  • 費用合計(年)=600万+1200万=1800万

 

③利益算出

 

売上目標と費用の推計が完了したら、利益目標を算出します。

1年目 2年目 3年目
問い合わせ数 100 130 170
有効商談数 10 13 17
契約数 4 5 7
売上目標(月) 200万円 450万円 800万円
売上目標(年間) 400万円 3900万円 7500万円
費用(年間) 1800万円 1800万円 1800万円
利益目標(年間) ▲1400万円 2100万円 5700万円

④ROIの推計

 

最後に利益と投資額(費用)を使って投資対効果(ROI)を算出します。

ROIの計算式は「利益金額÷投資金額×100(%)」です。

  • 1年目ROI=(400万÷1800万)×100=▲22%
  • 2年目ROI=(2100万÷1800万)×100=116%
  • 3年目ROI=(7500万÷1800万)×100=416%

 

2年目終了までは利益は少額ですが、3年目から大きく投資対効果を得られています。

実際は解約率を考慮するので、もう少し投資対効果は小さくなるでしょう。

このように、コンテンツマーケティングは立ち上がりに時間がかかるものの、効果が出始めてからは広告と比較するととても投資対効果が高い施策です。

 

5.コンテンツマーケティング戦略設計時の注意点

 

コンテンツマーケティング戦略は、一度動き出してしまうと変更が難しいものです。

手戻りが難しいことを念頭に置き、下記の点に注意して設計を進めましょう。

 

5.1.「戦術ありき」にならない

 

一般的なコンテンツマーケティングでは、コンテンツ制作やオウンドメディア運用といった「戦術」に終始することが多いです。

稼働時間の大半は戦術に費やされるわけですが、だからといって「戦術ありき」の戦略にならないように注意しましょう。

なぜなら、主従が逆になってしまうとさまざまな弊害が生じるからです。

例えば、「記事コンテンツ主体で進める」という戦略を立てたとします。

一見正しい戦略のようですが、記事コンテンツは戦術のひとつであり、これに縛られてしまうと目標が達成されないリスクが発生します。

 

仮に「売上の増加」が目標であった場合を考えると、

  • 記事コンテンツのみでコンテンツマーケティングに取り組む
  • PVの向上は達成されたが、CVRが悪化する
  • 商談数と契約数が減り、売上が落ちる

という事態が想定されるわけです。

 

コンテンツマーケティングでコンバージョンを稼ぐには、さまざまな種類の複数のコンテンツを使い、徐々に信頼感や納得感を高めていく必要があります。

そのため、記事コンテンツのみでは心もとないのが実情です。

こうした実情を踏まえて戦略を立案すると、「記事コンテンツ」という戦術に縛られることはないはずです。

しかし、コストやリソースの関係から、どうしても戦術に制限が出てしまうこともあります。

もし、戦略と戦術に溝があるようならば、まずはそれを埋める方法を検討すべきでしょう。

コンテンツを活用した具体的なナーチャリング施策はこちらで解説していますので、参考にして下さい。

リードナーチャリングとは?意味や施策、手順、メールの活用方法をまとめて解説

 

 

5.2.他部署の材料を徹底活用する

 

マーケティング戦略の設計と実行には、マーケティング以外のデータも必要になることがあります。

例えば製品資料に関しては開発部や営業部、顧客のニーズについてはカスタマーサポートなど、他部署からの提供される情報が優秀な材料になるわけです。

できるだけ早い段階で他部署の協力を取り付けておくことも、戦略設計をスムーズに進める方法の一つと言えます。

 

6.まとめ

 

ここでは、コンテンツマーケティング戦略の設計方法について、具体的に解説してきました。

コンテンツマーケティングに求められるものは、ブランディングや認知拡大から「売上への貢献」へと変化しています。

このことから、構造的な戦略設計と数値によるROIの把握が重要さを増しています。

戦略設計は本来、自社をよく知る人物が担当すべきす。

しかし、リソースの問題から内製が難しいこともあるでしょう。

もし、戦略設計のリソースがない場合は、戦略設計から実行までをワンストップで提供する企業への依頼も検討してみてはいかがでしょうか。

 

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