SEO対策で気を付けるべきことに「カニバリ(カニバリゼーション)」がある。
カニバリゼーションは本来「自社製品同士が競合して利益を奪い合う状態」を指す。
SEO対策でカニバリゼーションが起こると、たとえ良質なコンテンツを作成したとしても各ページへ評価が分散し、適切な評価が得られない。
「同一のキーワードで複数のコンテンツが上位表示されている」
「あるコンテンツが上位に表示されると、特定のコンテンツの順位が下がる」
といった現象が起こっている場合、カニバリを疑うべきだといえる。
本記事では、SEOにおけるカニバリの基礎知識やデメリット、チェック方法、実践可能な対策について解説する。
1.SEOにおけるカニバリ(カニバリゼーション)とは
1.1.カニバリ=「共食いによる利益分散」
まず、「カニバリ」という言葉の意味をはっきりさせておこう。
カニバリは「カニバリゼーション(Cannibalization)」の略語だ。
カニバリゼーションとは本来、「共食い」を指す言葉であり、これが転じて「自社製品同士が競合して利益を奪い合う現象」を表現する言葉として使われている。
例えば、同じブランドの異なる商品が市場で競合し、互いの売上を奪う状況は「カニバリ」だ。
この概念はSEOでも使用され、具体的には「複数のページが同一または類似のキーワードで評価され、評価が分散してしまう状態」を指す。
カニバリが起きると、サイトのクリック率(CTR)や流入が減少する要因となる。
さらに、検索エンジンからの評価が分散し、ページ(記事)が十分に評価されなくなってしまう。
これにより、サイト全体のSEO評価が低下し、Webからの集客に影響してしまうおそれがある。
その他、具体的なSEOにおけるカニバリのデメリットについては、後段にて詳しく解説するとしよう。
1.2.SEOのカニバリが起こる原因は「検索意図(ニーズ)の重複」
一般的にSEOにおけるカニバリは、「同一キーワードで複数のコンテンツを作成し、評価が分散している状態」と説明される。
つまりコンテンツ間でキーワードの重複がある場合だ。
これは確かに間違いではないが、厳密にいえば「キーワードの重複」がカニバリを招くわけではない。
正しくは「検索意図(ニーズ)が同一のコンテンツを複数作ってしまうこと」がカニバリを招く。
検索意図とは、「ユーザーが特定のキーワードで検索を行う際に求めるもの」だ。
同じ検索意図を持つコンテンツを複数作ってしまうと、検索エンジンはどのページを優先的に上位表示すべきか判断できなくなる。
この結果、各コンテンツを中途半端に評価し、「内容の割には評価が低い」状態になってしまうのだ。
例えば「ERPパッケージ」というキーワードで検索すると、上位には以下のように、A・B2種類のコンテンツが表示される。
A:「ERPパッケージとは?」のような基礎知識
B:「ERPパッケージのおすすめ〇選」のような主要製品の紹介
この結果から「ERPパッケージ」というキーワードには、以下の2つのニーズが存在していると推測出来る。
A:ERPパッケージの概要や機能、一般的なメリットなどを知りたい
B:検討候補としておさえておくべきERPパッケージのリストを得たい
「ERPパッケージ」というキーワードで複数のコンテンツを作ったとしても、上のように異なるニーズであれば問題はない。
しかし「Aのニーズで複数のコンテンツを作ってしまう」と、カニバリを起こすリスクが高まるのだ。
2.カニバリの発生がもたらす4つのデメリット
次に、SEOにおけるカニバリで発生するデメリットを押さえておこう。
デメリットは主に以下の4つだ。
- 評価分散によるPVの「総合値」の低下
- 順位変動が激しくなる
- オーソリティ(権威性)の分散
- クローラーの混乱
それぞれ見ていこう。
デメリット1.評価分散によるPVの「総合値」の低下
カニバリが発生すると、検索キーワード1つに対し、複数のコンテンツが検索結果に表示され、PVが分散してしまう。
「複数のコンテンツが表示されているなら、結果的にPVは増えるのでは?」と考えるかもしれない。
確かに一見すると検索キーワードごとのPVが増えているように見える。
しかし、検索ボリュームやアクセス予測を細かく確認すると、想定よりも低くなるおそれがある。
例えば、ある検索キーワードで「5位」と「8位」に自社のコンテンツが表示され、カニバリを起こしているとしよう。
このとき5位のアクセス数は100、8位は30だとする。
- カニバリが起こっている場合
コンテンツA:5位→推定アクセス数100
コンテンツB:8位→推定アクセス数30
順位 | アクセス数 |
1位 | 250 |
2位 | 200 |
3位 | 150 |
4位 | 110 |
★5位(カニバリ) | 100 |
6位 | 75 |
7位 | 55 |
★8位(カニバリ) | 30 |
9位 | 18 |
一方、カニバリが起こらずに正当な評価を受けている場合、「3位」に表示されるとする。
- カニバリが起こってない場合
コンテンツA:3位→推定アクセス数150
順位 | アクセス数 |
1位 | 250 |
2位 | 200 |
★3位 | 150 |
4位 | 110 |
5位 | 100 |
6位 | 75 |
7位 | 55 |
8位 | 30 |
9位 | 18 |
このように「本来は3位の評価を得られるコンテンツが5位や8位に甘んじる」という現象によって、PVの総合値が下がってしまう。
カニバリを解消して1つの記事に統合し、評価を集中させたときのほうがPVの「総合値」が大きくなりやすい。
デメリット2.順位変動が激しくなる
カニバリは、Googleからの評価が安定せず、順位変動が激しくなる要因の一つとなる。
同じ検索意図に対して複数ページが競合すると、検索エンジンが「どのページを優先するべきか」の判断がしにくくなるためだ。
例えば、コンテンツAとコンテンツBがカニバリを起こしているとしよう。
コンテンツAは検索順位が3位のときもあれば、突然30位以降に飛ばされることもある。
このとき、コンテンツAを削除すると、コンテンツBの検索順位が上昇する。
コンテンツAを復活(フェッチ)させると、コンテンツBは50位以下に飛ばされ、コンテンツAの検索順位が上昇する。
ただし、コンテンツAは上位で安定せず、頻繁に順位を落とす。
このような状況が続くと、PVやCTRは安定せず、信頼性やブランディングの点でも不利になる。
カニバリを解消し、1つのコンテンツに集中して質を高めることで、安定した流入を得られるようになることは想像に容易だろう。
デメリット3.オーソリティ(権威性)の分散
SEOにおいて外部からの評価獲得は極めて重要だ。
なぜなら、外部からの評価が積み重なることでオーソリティ(権威性)の向上につながるからだ。
オーソリティとは、特定のサイトやページが検索エンジンから「信頼できる情報源」として評価される度合いのことを指す。
検索エンジンにとっても、他サイトからの高評価は客観的な評価として信頼しやすいデータであるため、SEO評価向上につながりやすい。
つまり、オーソリティが高いサイトやページは、検索エンジンからの評価も高くなり、検索結果で上位表示されやすくなる。
しかし、カニバリゼーションが発生すると、複数ページに評価が分散し、オーソリティが高まりにくい状態が続く。
オーソリティが低い状態では、検索エンジンからの評価も得られず、コンテンツが上位表示される確率も低くなる。
デメリット4.クローラーの混乱
カニバリは、検索エンジンのクローラーを混乱させる原因にもなる。
上述のとおり、同じ検索意図に対して複数のページが存在すると、クローラーは「どのページがメインなのか(どのページを優先すればよいか)」を判断しにくくなる。
このことが、インデックスの速度や精度に悪影響を及ぼす可能性が指摘されている。
Google検索では「Googlebot」と呼ばれるクローラーが、クロール(コンテンツの収集)とインデックス(データベースへの登録)を担う。
よって、カニバリが頻繁に発生すると、「クロールが行われても、クローラーが適切に判断できず、インデックスが遅れる」状態が続くおそれがある。
この状態が続くと、ランキングアルゴリズムの評価対象にならず、検索結果に表示されにくくなる。
あくまでも可能性の話ではあるが、リスクとして想定しておくべきだろう。
カニバリ=ペナルティではない
以上、カニバリのデメリットとして4つを挙げたが、最後にもうひとつ重要なトピックを紹介する。
それは「カニバリ=ペナルティではない」ということだ。
カニバリによって上位表示されにくくなったり、検索順位が落ちたりすると、検索エンジンからの評価において「ペナルティを受けないか?」と誤解することがあるかもしれない。
確かにGoogleがペナルティの対象とするコンテンツは似たような動きを見せるが、それは「カニバリコンテンツ」ではない。
Googleが公表しているペナルティとしては「低品質なコンテンツ」「スパム」「無断で複製されたコンテンツ」などが対象である。
つまり「偶然、内容が重複してしまったコンテンツ」を厳罰に処すような内容ではない。
また、Googleはある程度の重複や類似性については想定しており、悪意のあるコピーコンテンツと判断されない限りはペナルティを課されない。
つまり、キーワードやニーズの重複・類似に関してはペナルティ対象にならないのだ。
したがって、過度にカニバリを恐れず、「定期的にチェックして問題があれば修正する」くらいの意識付けで問題ないだろう。
3.カニバリの発生を防ぐための対策
SEOにおけるカニバリは、原因を押さえ、しっかりと対策さえすれば防止できる。
ここでは、「キーワードのカニバリ」と「検索意図(ニーズ)のカニバリ」を防ぐ方法をそれぞれ解説する。
3.1.キーワード単位のカニバリを防ぐ方法
キーワード単位でのカニバリを防ぐ方法は以下2つだ。
- 同一キーワードで複数のコンテンツを作らない
- トピッククラスターを作成し、キーワードの重複を防ぐ
それぞれみていこう。
対策1.同一キーワードで複数のコンテンツを作らない
「1キーワード、1コンテンツ」を徹底することで、少なくともキーワード単位でのカニバリは防止できる。
特にスモールキーワードやロングテールキーワードならば、キーワード単位での重複はほぼ発生しないので対策は容易だ。
注意したいのは、「ビッグキーワード」や「ミドルキーワード」だ。
検索ボリュームが大きいキーワードは、相対的に攻略難易度が高い。
ドメインレートが十分に育っていない段階では、上位に表示させることが難しい。
だからといって「複数の記事を作成して露出量を増やす」という対策を取ってしまうとカニバリへの間接的な原因となりうるため注意しよう。
1つのキーワードに対して、対策する記事は1記事のみだ。徹底しよう。
対策2.トピッククラスターを作成し、キーワードの重複を防ぐ
ビッグキーワードやミドルキーワードで上位を狙いつつ、カニバリを防ぐためには「トピッククラスター」の活用がおすすめだ。
トピッククラスターは中心となるページ(ピラーページ)と派生キーワード(クラスターページ)で構成される。
ピラーページにビッグキーワードを据え、クラスターページには派生キーワードを置くことで、複数のページを活用した全体的な評価向上が狙える。
よって、同一のキーワードで無理にコンテンツを作るよりも、メインキーワードと派生キーワードを抽出してトピッククラスターを構成してみよう。
トピッククラスターの作り方についてはこちらの記事で詳しく解説しているため、参考にしてほしい。
3.2.ニーズ単位のカニバリを防ぐ方法
ニーズ単位のカニバリを防ぐ方法は、キーワード単位でのそれよりもやや複雑だ。
手順としては以下のようになる。
- キーワードから想定されるニーズを整理する
- ペルソナを作成し、ニーズを深堀する
- キーワードから想定したニーズとペルソナの深堀で得たニーズを比較し、一致したらコンテンツにする
順番に見ていこう。
ステップ1.キーワードから想定されるニーズを整理する
前述の「ERPパッケージ」の例でも示したように、複数のニーズが込められたキーワードは少なくない。
カニバリを防ぐため、狙うキーワードを決めたらまずは「ニーズの整理」をしておこう。
「同一のキーワードであってもニーズが異なればカニバリは起こりにくい」ためだ。
ステップ2.ペルソナを作成し、ニーズを深堀する
ペルソナはターゲットをさらに具体化した「顧客像」である。
高い専門性や具体性が求められるBtoBのコンテンツでは、ペルソナを作成しなければ見えないニーズがある。
例えば「CRM」というキーワードを攻略する場合に、以下のようなペルソナを作成したと仮定する。
「CRM」というキーワードを検索するユーザーのペルソナ(例)
- 事業会社の情報システム部社員で30代中盤以降の男性
- 社内システムを管轄する部署に異動して4年程度
- システム開発職、エンジニアとしての経験はない
- カスタマーサポートやコールセンター向けのCRM導入プロジェクトを任されている
このペルソナが「CRM」というキーワードを用いて検索する場合のニーズとしては、下記が想定される。
ペルソナが「CRM」と検索するユーザーのニーズ(例)
- CRMの基礎知識や一般的な機能を知りたい
- カスタマーサポートやコールセンター向けのCRMの情報が欲しい
- 導入規模や価格帯、カスタマイズの柔軟性やサポートの体制が知りたい
- CRMの代替手段として何があるかを知りたい
ざっと挙げただけでもこれだけのニーズが浮かび上がる。
ステップ3.ニーズを比較し、一致したらコンテンツにする
ステップ1で整理した「キーワードから想定されるニーズ」と、ステップ2で深堀した「ペルソナから想定されるニーズ」を比較し、一致したものをコンテンツにする。
この手順を踏めば、「キーワード×ニーズ×コンテンツ」の組み合わせは重複しない。
常に「1ニーズ、1コンテンツ」を徹底していけば、カニバリは防ぐことができる。
4.カニバリのチェック方法と対応策
すでにオウンドメディアを保有している場合、今現在カニバリが発生していないかを正しく確認することも重要なタスクだ。
最後に、カニバリのチェック方法と対応策を紹介する。
4.1.カニバリのチェック方法
カニバリをチェックするための主な方法は以下の2つだ。
- SEOツールの機能を活用する
- Siteコマンドを活用したチェック
それぞれ見ていこう。
チェック方法1.SEOツールの機能を活用する
キーワード単位でカニバリが起こっているかを判断するには、SEOツールの活用がおすすめだ。
ツールの検索ランキング調査機能やキーワード分析機能を利用して、サイト内で同一キーワードを狙っているページの状況を把握する。
例えばGoogleサーチコンソールでは、検索パフォーマンスレポートを使ってキーワードごとに表示されているURLを確認することができる。
また、AhrefsなどのSEOツールも、キーワードのランクイン状況や競合ページの確認に役立つ。
ちなみにPascalであれば、サイト全体のカニバリゼーション状況を視覚的に表示する機能もあるため、カニバリを効率よく見つけることが可能だ。
出典:カニバリゼーションの意味と対処法|パスカル ヘルプセンター:https://intercom.help/oroppas/ja/articles/5716140
Siteコマンドを活用したチェック
手動で簡単にカニバリをチェックしたい場合は、Google検索の「site:ドメイン名 キーワード」コマンドを活用しよう。
Siteコマンドを使うと、同じドメイン内において同一キーワードでインデックスされているページが確認できる。
もし同一キーワードでページが複数存在する場合は、「カニバリの兆候」として把握できる。
上の図では、弊社のオウンドメディア(https://it-bell.com/column/)を「ファネル図」というキーワードでチェックしている。
2つのコンテンツが見つかったが、内容をチェックするとニーズの重複はない。
したがって、「カニバリは起こっていない」と判断できる。
Siteコマンドでわかることは、あくまでも「キーワードの重複の可能性」である。
ニーズが重複しているかどうかは、実際に記事の内容を吟味する必要があることを覚えておこう。
4.2.カニバリが見つかった場合の対応策
次に、実際にカニバリを検知した場合の対応策も把握しておこう。
できることとして以下の5つが挙げられる。
- 重複コンテンツを削除する
- 301リダイレクトで対応する
- canonicalタグで対応する
- noindexで対応する
- リライトやコンテンツの統合を行う
それぞれ見ていこう。
対応策1.重複コンテンツの削除
カニバリを解消する最も簡単な方法は、重複しているコンテンツを削除し、1つのみ残すということだ。
ただし、削除するかどうかの判断は慎重に行うべきである。
もし削除対象とするページに別のキーワードで流入がある場合、そのページから得られるPVが失われてしまうためだ。
カニバリを起こしているページを削除するか否かについては、以下の手順を踏んだうえで決定することをおすすめする。
重複コンテンツ削除の判断ステップ
- 削除対象のページについて、価値を測定する
- もし他の流入キーワードが多数ある場合は、カニバリの原因と推測できる部分のみを削除する
- 該当部分を削除後、しばらく様子を見る
ちなみに、ページの「価値」の測定方法としては以下が挙げられる。
- 被リンクの数
- PVやSS(セッション)などの集客力を表す数値
- コンバージョンの発生数/率
もしこれらが無視できないほど大きければ、他の方法を検討すべきだといえる。
対応策2.301リダイレクト
301リダイレクトとは、ウェブサイト上のあるURLから別のURLへ恒久的に転送(リダイレクト)する方法である。
301はHTTPステータスコードの一つで、「Moved Permanently」(恒久的に移動した)を意味する。
リダイレクトを行うことで、旧URLにアクセスした際に、自動的に新しいURLへ移動させることができる。
関連性が高く、内容が似ているページが複数存在する場合、不要なページを主要なページに転送してしまおう。
301リダイレクトを使用することで、検索エンジンに正しいページを認識させ、SEO評価を統合することができる。
対応策3.canonicalタグで対応する
canonicalタグとは、複数のページに似た内容がある場合に、検索エンジンに「どのURLが正規のページ(正しいバージョン)であるか」を指定するためのHTMLタグだ。
類似するコンテンツが複数のURLで存在しても、canonicalタグで指定したページにSEO評価を集中させることができる。
具体的には、ページのHTMLにおけるhead要素内に以下のような記述を行う。
<link rel=”canonical” href=”https://www.example.com/erplank “>
この例では、検索エンジンに対し、「erplank」というページが正規ページであると指示している。
「サーバーの仕様により301リダイレクトが使用できない」といった場合には、canonicalタグでの対応がおすすめだ。
対応策4.noindexで対応する
noindexとは、特定のウェブページを検索エンジンのインデックスに登録しないように指示するためのメタタグだ。
noindexを指定されたページが検索結果に表示されない(評価の対象にならない)ようにするための手法である。
noindexを指定されたページは、クロールは行われてもインデックスには登録されない。
ただし、(ブックマークや内部・外部リンクにより)直接ページを訪問した際には、そのまま表示される。
つまり、「ユーザーに見せたいが検索エンジンにはインデックスさせたくない」ページに対して有効だ。
noindexタグで検索エンジンの評価から除外すれば、カニバリを解消することができる。
対応策5.リライトやコンテンツの統合
少し手間はかかるが、リライトによるコンテンツの統合も効果が見込める。
コンテンツAとコンテンツBがカニバリを起こしている場合、コンテンツAの該当箇所(重複箇所)のみをリライトして評価の分散を避けるという方法だ。
また、リライトが難しい場合は、2つのコンテンツを1つにまとめてしまう方法もある。
この場合は内容や導線設計を見直す必要があり、作り直しに近くなるため、ライターやディレクターのリソース確保も必要だ。
「他の流入キーワードが多く、価値が高いので削除するにはもったいない」というケースであれば、リライトや統合を検討してみよう。
5.まとめ
本記事では、SEOにおけるカニバリの概要やデメリット、チェック方法や対策について紹介してきた。
カニバリはペナルティの対象にはならないが、SEO対策の効率を低下させる要因となる。
キーワード単位のカニバリだけではなく、ニーズ単位のカニバリにも注目し、適切に対処していこう。
もしカニバリが発生した場合は、コンテンツの集客力や被リンクの状況など、SEO的な価値を見定めたうえで削除・転送・リライトなどの対策を講じよう。
カニバリの対策においては、テクニカルSEOやツールの活用など、専門的な知識やスキルが必要となる場合もある。
対策について不安な場合は、外部の支援も検討すると良いだろう。
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