アーンドメディアの「アーンド(Earned)」は「獲得する」の意味で、自社発信ではなくSNSや比較サイトにおける第三者の発信や取材・報道が含まれる。
アーンドメディアは、オウンドメディアや広告と比較して強力な信頼性と影響力をもつため、マーケティング戦略では積極的に活用していくべきだ。
一方で、
「どのようなメディアを活用すればよいのかわかりにくい」
「具体的な活用方法や施策の立て方がわからない」
「アーンドメディアによる成果が不明確で取り組みにくい」
という声もある。
そこで本記事では、アーンドメディアの概要や、施策を実施する具体的な手順を紹介する。
実務に落とし込めるよう、具体的な効果測定の方法も解説するので、ぜひ参考にしてほしい。
1.アーンドメディアとは
まずは、アーンドメディアの概要や重要性、メリットについて解説していく。
1.1.アーンドメディアとは
アーンドメディアとは、企業が広告費を支払わずに、第三者主導で発信・拡散されるメディアのことだ。
具体的には、第三者による推薦、口コミ、レビューサイト、雑誌掲載、取材・報道などが該当する。
企業にとって、アーンドメディアは顧客との信頼関係の構築、ブランド認知度や評判の向上に効果的とされている。
なぜなら、第三者による発信は、企業発信のオウンドメディアや広告宣伝よりも、客観的で信頼できる情報として認識されるためだ。
また、口コミや経験談は、実際にサービスを利用した顧客の生の声として説得力をもつ。
1.2.アーンドメディアはなぜ重要か?
アーンドメディアは、現代のBtoBマーケティングにおいて重要な役割を果たしている。
企業が顧客の信頼を勝ち取り、持続的な成長を実現するために欠かせない要素だ。
ここでは、アーンドメディアが重要視されている理由についてみていこう。
消費者主導の情報収集が可能となった
インターネットの発展により、消費者は製品やサービスの情報を自分で収集し、評価できるようになった。
比較検討や意思決定において、第三者からのレビューや口コミなどの客観的な情報が、より信頼性の高い情報として購買行動へ大きな影響を与える存在となっている。
市場の成熟による比較対象や競合サービスの増加
市場が成熟するにつれ、同じような製品やサービスが増え、企業の担当者は購入・契約の前に多くの情報を比較検討するようになった。
競合が増えることで、ほかの企業からのポジティブな評価やレビューが競争優位性をもつため、アーンドメディアは非常に重要となる。
消費者の広告疲れ
現代では、あらゆるプラットフォームで広告配信が行われており、ユーザーはリターゲティングによるストレスを感じたり、広告ブロッカーを利用したりと、広告疲れを起こしている。
もちろん広告も、適切な運用により成果をもたらすが、広告に頼るメディア戦略は効率的とはいえない。
そこで、アーンドメディアを活用し、客観的で信頼性の高いコンテンツを提供することで、企業とユーザー間の良好な関係を構築できるのだ。
SEOの重要性向上
検索エンジン最適化(SEO)は、企業のウェブサイトを検索結果の上位に表示させ、流入を得るための戦略だ。
検索からの流入を増やすには、SEOの専門知識と長期的な対策が必要となる。
集客施策のなかでは体力のいる取り組みだが、SEOが成功すれば、広告費をかけず長期的に多くの流入を獲得でき、集客のコスト効率が大幅に高まる。
よって、近年では広告に頼らない強固な集客基盤として、SEOの重要性が増している。
アーンドメディアの活用により、自社サイトへのリンクや評価を獲得すると、自社サイトの信頼性や権威性が高まる。
これによりSEO評価が高まり、検索結果に上位表示されやすくなるだろう。
1.3.アーンドメディアを活用するメリット
アーンドメディアの活用には、以下5つのメリットがある。
メリット①:信頼性と権威性の向上
第三者からの情報は、自社発信のものよりも、客観的信憑性が高いため、企業の信頼性向上にも大きく貢献する。
例えば、著名なIT専門誌に自社のサービスが取り上げられたり、業界で影響力のある専門家がSNSで自社を推薦したりすれば、潜在顧客からの信頼を得やすくなる。
また、第三者からの声や評価が集まることで企業の権威性も増し、コンテンツマーケティングや広告効果など、あらゆるところで相乗効果を促せるだろう。
メリット②:ブランドの認知度向上
ニュースメディアでの記事掲載、業界イベントでの登壇など、さまざまな形でアーンドメディアを獲得すれば、まだ自社ブランドを認知していない層に対しても情報発信が可能となる。
メリット③:コスト効率の良さ
アーンドメディアでは、自然発生的な情報の拡散により、低コストで広範囲にリーチできる。
いわば「広告費をかけずに」自社の宣伝を行えるのだ。
例えば、自社サービスに満足した顧客がレビューサイトでサービスを推薦し、それが多くのユーザーにシェア・拡散されれば、自社から働きかけずともサービスの認知度や評価が高まる「バイラル効果」が見込めるだろう。
メリット④:オーガニックなトラフィックの増加
第三者による評価が蓄積して信頼性や権威性が向上すると、SEOに有利に働くため、検索結果での上位表示につながる。
具体的には、外部サイトからの被リンクが増加することで、自社サイトの信頼性やオーソリティが高まり、検索順位が上昇する可能性がある。
メリット⑤:顧客との関係の強化
アーンドメディアは、ユーザーが自発的に、企業やサービスに関する情報を発信できる唯一のメディアだ。
顧客の生の声から、ユーザーはブランドに対する真の評価を把握でき、それが良い評価であれば信頼や好印象を抱きやすい。
また、SNSやレビューサイトでの返信やコメントを通じて、双方向のコミュニケーションを活発に行えるため、顧客との関係を醸成していくことが可能だ。
1.4.トリプルメディアとは?
トリプルメディアとは、企業がマーケティング活動において活用する「ペイドメディア」「オウンドメディア」「アーンドメディア」を組み合わせたマーケティング戦略だ。
本記事ではアーンドメディアを中心に解説しているが、BtoBのマーケティングでは各メディアの特性を活かし、組み合わせて運用することが望ましい。
そして近年では、トリプルメディアの考え方をさらに発展させた、PESOモデルも注目されている。
メディア戦略に取り組む際は、PESOモデルに関する記事もぜひ確認してほしい。
2.アーンドメディアとペイドメディア・オウンドメディア・シェアードメディアの違い
マーケティングにおいては、アーンドメディア、ペイドメディア、オウンドメディア、シェアードメディアを適切に組み合わせることが重要だ。
本章では、これらのメディアの違いについて解説する。
2.1.アーンドメディアとペイドメディアの違い
アーンドメディアとペイドメディアの主な違いは、企業が広告費を支払うか否かだ。
アーンドメディア | ペイドメディア | |
特徴 | 第三者による自然な露出 | 広告費を支払い、メディア露出を行う |
情報のコントロール | 第三者による情報発信のため難しい | 費用を支払うことである程度可能 |
メディアの種類 | 口コミ、外部メディアの記事掲載など | Web広告、記事型広告など |
ペイドメディアは即効性のある露出獲得に適しているが、アーンドメディアは長期的な信頼構築に効果的だ。
2.2.アーンドメディアとオウンドメディアの違い
アーンドメディアとオウンドメディアの主な違いは、メディアの所有権と情報発信の主体だ。
アーンドメディア | ペイドメディア | |
特徴 | 第三者が所有・運営する | 自社で所有・運営する |
情報のコントロール | 第三者による情報発信のため難しい | 自社で所有・運営するため可能 |
メディアの種類 | 口コミ、外部メディアの記事掲載など | 自社ウェブサイト、公式ブログ、メールマガジンなど |
オウンドメディアでは自社の強みや特徴を直接的にアピールでき、アーンドメディアでは第三者からの信頼性の高い評価を獲得できる。
こちらの記事でも詳しく解説しているので参考にしてほしい。
2.3.アーンドメディアとシェアードメディアの違い
アーンドメディアとシェアードメディアは、どちらも「第三者による発信」だ。
しかし、企業視点かユーザー視点かという部分で異なる。
アーンドメディアは、主に雑誌や業界特化メディア、ニュースサイトによる取材や報道、パブリシティなどが挙げられる。
一方で、シェアードメディアは、一言でいえばSNSだ。
個人ユーザーが利用できるプラットフォームで、個人が発信したり、共有・拡散を行ったりするメディアを指す。
アーンドメディア | シェアードメディア | |
特徴 | 第三者である企業による発信が主 | 個人ユーザーによる発信(SNS)が主 |
情報のコントロール | 第三者による情報発信のため難しい | 第三者による情報発信のため難しい |
メディアの種類 | 口コミや外部メディアの記事掲載など | SNS上の投稿やシェア、コメントなど |
BtoBにおいては、シェアードメディアとして、主にサービスのレビューサイトや口コミサイトが利用される。
3.アーンドメディアを活用した5つの施策例
本章では、アーンドメディアを活用した5つの施策を解説する。
BtoBで実践しやすい内容となっているため、ぜひ参考にしてほしい。
施策①:プレスリリースの配信
BtoBの企業がアーンドメディアを獲得するうえで、プレスリリースの配信は有効な施策だ。
プレスリリースを通じて企業の新しい取り組みや成果を広範囲にアピールすることで、他メディアへの掲載といったアーンドメディアにつなげられる。
具体的には、新製品・サービスのリリース、パートナーシップの発表、受賞報告などのニュースを適切なタイミングでプレスリリースとして配信する。
施策②:セミナー・ウェビナーの取材・報道、実施後レポート
セミナーやウェビナーを通じて、業界の最新トレンドや自社の成功事例を共有することで、参加者に有益な情報を提供しつつ、自社のブランド価値を高められる。
具体的な展開方法としては、他メディアに取材や掲載をしてもらうことが重要だ。
業界誌やオンラインニュースサイトなどに、事前告知や開催にあたっての取材・掲載を行ってもらうことで、幅広い層への露出が期待できる。
開催後には、アーンドメディアでのウェビナーレポートの掲載も効果的だ。
例えば、参加者のブログや専門家のウェブサイトなどで、セミナーの内容や感想を掲載してもらえば、信頼性の高い第三者視点からの情報発信が可能となる。
さらに、SNSでのシェアを促進することで、より多くのユーザーにリーチできるだろう。
施策③:業界イベント・カンファレンスで発表
イベントでの発表は、業界内での存在感を高め、他メディアの注目を集めるチャンスだ。
講演、パネルディスカッション、ブース出展など、さまざまな形式で参加できる。
ただし、ほかのオンライン施策よりもリーチの幅は狭く、準備にリソースが必要となるため、事前の資金計画やスケジューリングには注意してほしい。
施策④:メディアとの関係構築
主要メディアとの関係構築は、記事掲載や取材対応などのアーンドメディア獲得に役立つ。
業界特化メディアや主要なニュースサイトと良好な関係を築ければ、継続的な情報発信が可能となるだろう。
定期的な情報提供、取材対応、記者との懇親会など、さまざまな方法でメディアとのコミュニケーションを図るのがおすすめだ。
施策⑤:ホワイトペーパー・業界レポートの作成
自社独自の知見を活かしたホワイトペーパーや、独自リサーチによる業界レポートの作成も、アーンドメディア獲得につながる。
一次情報を活用した高品質な情報資源として、メディアや専門家に取り上げられやすいためだ。
例えば、最新技術動向の解説、業界課題への解決策提案、調査データの公開など、自社の専門性を示す内容が有効となる。
4.アーンドメディア戦略を進める6つのステップ
本章では、アーンドメディア戦略を進める6つのステップについて解説する。
自社の強みと目的に合わせた戦略を構築していこう。
ステップ①:明確な目標を設定する
BtoBの企業がアーンドメディア戦略を構築する際には、まず明確な目標を設定することが重要だ。
目的を明確にし、具体的な目標を設定することで、戦略の方向性が定まり、施策の優先順位付けができる。
目標値としては、ブランド認知度向上、リード獲得数増加、売上向上などが挙げられる。
<目標設定の例>
目標 | 具体的な指標 |
ブランド認知度の向上 |
|
信頼性と権威の確立 |
|
リードジェネレーションの強化 |
|
エンゲージメントの向上 |
|
SEOの改善 |
|
顧客満足度とロイヤルティの向上 |
|
新製品・サービスの認知拡大 |
|
業界内のリーダーシップ強化 |
|
ステップ②:対象のユーザーを理解する
アーンドメディア戦略を効果的に進めるには、対象となるユーザーを特定し、そのニーズや行動を深く理解することが欠かせない。
ユーザー理解に基づいた戦略立案により、的確なアプローチが可能となる。
具体的な方法としては、ペルソナの作成、ユーザーインタビューなどがある。
ステップ③:カスタマージャーニーに応じたコンテンツを検討する
ユーザーの購買心理や検討フェーズ(カスタマージャーニー)に応じて、アーンドメディアで発信するコンテンツを定める必要がある。
なぜなら、カスタマージャーニーのフェーズによって、ユーザーに刺さるコンテンツは異なるためだ。
例えば、認知の段階のリードを積極的に取り込みたい場合は、プレスリリースや業界特化サイトによる取材など、ほかのメディアのユーザー層を活用した訴求が有効となる。
一方で、比較検討中のリードを取り込みたい場合は、比較サイトやレビューサイトでのコンテンツを活性化する必要がある。
自社にはどのフェーズのリードが必要か、どのフェーズのリードに訴求すればよいかを分析し、コンテンツを決めていこう。
ステップ④:適切なパートナーを選定
適切なパートナーを選定することも重要だ。
メディアやインフルエンサーなど、アーンドメディア戦略の目的に合致したパートナーとの協働により、情報の信頼性と到達範囲が向上する。
具体的なパートナーとしては、業界専門メディアや関連団体などが挙げられる。
業界専門メディアの例は以下のとおりだ。
- ITmedia
- 日経BP
- @IT
パートナーを選定する際は、対象ユーザーとの親和性、情報発信力、協働の実現性を考慮しよう。
ステップ⑤:パートナーに合わせてコンテンツを制作する
パートナーが決まったら、実際にコンテンツ制作を進めていこう。
アーンドメディアは第三者の客観的な発信により権威性や信頼性を高められるが、メディア形態やルールなどは掲載先に依存するデメリットもある。
掲載先の方針に従い、ホワイトペーパーの制作やウェビナーの開催、または取材を受けるなど、成果が出るようにアーンドメディアの「中身」をしっかりと構築していく必要がある。
ステップ⑥:オウンドメディアで発信・シェアードメディアで拡散
アーンドメディアで発信した情報は、オウンドメディアで発信したり、SNSでの拡散を促したりすることで、さらなる効果が期待できる。
アーンドメディアのターゲット以外にも幅広くリーチできれば、潜在層とのタッチポイントが増え、機会損失の回避につながるだろう。
5.アーンドメディアの活用で得られるSEO効果
アーンドメディアの活用により、SEO評価が向上し、検索流入の増加が期待できる。
本章では、アーンドメディアの活用で得られるSEO効果について解説する。
SEO効果①:高品質な被リンクの獲得
アーンドメディアを通じて、業界内で高評価を得られ、業界特化メディアなどの権威性が高いメディアからの被リンクを獲得可能だ。
高品質な被リンクの獲得は、検索エンジンがウェブサイトの信頼性や権威を評価する重要な要素であり、検索順位の向上につながる。
SEO効果②:指名検索の増加、クリック率向上
アーンドメディアによってブランドの認知度が向上すると、ユーザーがブランド名を直接検索(指名検索)する頻度が増える。
さらに、検索結果に表示されたときにクリックされる確率(CTR)も高まる。
指名検索や高いCTRによって、検索エンジンが「ページの内容とユーザーが求めている情報が一致している」と評価し、検索順位が上がる可能性があるのだ。
SEO効果③:コンテンツ品質の改善
アーンドメディアを通じたフィードバックやレビューは、コンテンツの改善や新しいコンテンツの制作に役立つ。
ユーザーの関心やニーズに応じた質の高いコンテンツを制作・改善していくことで、検索エンジンからのSEO評価も高まるだろう。
SEO効果④:ユーザーエンゲージメントの向上
権威性の高いメディアからの被リンクや、アーンドメディアでの掲載によって、ユーザーからの興味を得ると、サイト滞在時間の延長や、複数のページの回遊につながる。
これにより、検索エンジンがユーザーエンゲージメントの高さを評価し、検索順位が高まる可能性がある。
6.アーンドメディアの効果を測定する方法
アーンドメディアの戦略を最適化するためには、指標を追跡して、効果を測定することが不可欠だ。
本章では、アーンドメディア活用の効果を測定する指標について紹介する。
6.1.リーチとSoV(シェアオブボイス)の測定・確認
アーンドメディアの活用により、自社の発信がユーザーへリーチできているか、認知度の拡大につながっているかどうかを確認する。
ちなみに、SoV(シェアオブボイス)とは、競合他社と比較して、自社がどれほどのメディア露出を獲得できているかを示す指標だ。
リーチとシェアオブボイス(SOV)の具体的な指標と測定方法は以下のとおり。
測定する指標 | 内容 | |
リーチ | ・ インプレッション数
・ PV数(セッション数) ・アーンドメディアから自社メディアへの流入数 |
セグメントごとに分析し、自社サービスのターゲット層にどの程度届いているかを確認する。 |
シェアオブボイス(SOV) | ・ニュースサイトや業界サイトでの記事掲載数
・展示会やフォーラムでの言及数 ・レビューサイトでの言及数 ・ ハッシュタグの使用回数 ・SNSでのシェア数 |
SNSやレビューサイトにおける自社ブランド・サービスに対する評価や言及数を確認する。 |
6.2.エンゲージメントの測定・確認
リーチやSoVの測定により、認知度の拡大具合を確認したあとは、どれほどユーザーが自社に関心を示し、行動を起こしているのかを確認する必要がある。
そこで、以下のようなエンゲージメント指標を測定し、確認しよう。
測定する指標 | 内容 | |
エンゲージメント | ・コンテンツ内リンクのクリック率(CTR)
・リピート率 ・コンテンツでの平均滞在時間 ・ダイレクト流入数 ・指名検索による流入数 ・SNSやレビューサイトでのいいね数、コメント数、シェア数 |
各指標を測定することで、ユーザーの反応を定量的に確認できる。 |
エンゲージメント指標は、アーンドメディアの活用開始からすぐに変化が現れるとは限らない。
アナリティクスツールなどを用いて、定期的にモニタリングすることが重要だ。
6.3.コンバージョンとROIの測定・確認
最終的に、アーンドメディアが企業の収益にどう影響したかを測定する。
具体的な測定方法は以下のとおりだ。
ROIを測定するには、アーンドメディアによる売上(コンバージョン)とかかった費用を明確にし、費用あたりの効果を算出しよう。
測定する指標 | 内容 | |
コンバージョン・売上 | ・ リード獲得数
・ 問い合わせ数 ・ ニュースレター登録数 ・ ダウンロード数 ・ 販売数や売上高 |
アーンドメディアの活用により、求める成果をどれくらい得られたかを確認する。 |
費用 | ・人件費
・コンテンツ制作コスト ・ツール利用料 ・プロモーション費用 |
一連のアーンドメディア戦略でかかった費用を計算する。 |
ROI | =収益(コンバージョン・売上ー費用)/費用
→費用に対してどれくらいの成果を得られたか。 |
費用に対するコンバージョンや売上を算出し、アーンドメディア戦略の具体的な効果について確認する。 |
さらに、オウンドメディアやペイドメディアの成果も含めた数値を確認し、アーンドメディアの効果の比率を算出することで、成果をより明確に把握できるだろう。
ROIの測定結果をもとに、適切な予算やリソースの配分を行い、アーンドメディアを活用したマーケティング施策の最適化を図っていこう。
7.まとめ
アーンドメディアは、広告費をかけずに、第三者による発信で信頼度や権威性を効率良く高められるメディアだ。
オウンドメディアやペイドメディアと組み合わせた運用で、BtoBではより大きなマーケティング効果が期待できる。
ただし、むやみに他メディアでの露出やレビューサイトでの口コミを重ねるだけでは成果につながらない。
自社サービスのターゲットや、集客における課題を洗い出したうえで、戦略的にアーンドメディアを活用していこう。
細かなKPI設定を含めて効果の測定・改善を図ることで、企業の認知度や信頼度の向上は加速していくはずだ。