「自社マーケティングにうまくメールを活用したい」と考えるマーケティング担当者は多いだろう。
しかし、何から始めればよいのか、自分たちの目的にはどのやり方が合っているのかがわからず、施策の検討が進まないケースも少なくない。
メールマーケティングには、メールマガジンをはじめとしたさまざまな種類・手法がある。
そこで本記事では、メールマーケティングの基本や種類を整理したうえで、具体的な実施ステップ、効果検証の方法、メールマーケティングとコンテンツマーケティングとの関係性などを紹介していく。
1.メールマーケティングとは
メールマーケティングとは、企業や団体が消費者や見込み客に対して「メール」で情報を提供して関係構築していくマーケティング手法だ。
製品やサービスの宣伝、顧客との関係構築、ブランドの認知度向上などさまざまな目的で使用され、目的に応じて活用するべきメールの種類は異なってくる。(詳細は「メールマーケティングの種類」参照)
顧客との1対1のコミュニケーションというよりも、マス(大人数)へのアプローチにおいてメールをうまく活用し、マーケティング・営業効率を高めることがメールマーケティングの本質である。
2.メールマーケティングが求められている理由
メールマーケティングはBtoC・BtoB問わず多くの企業が導入している。
その理由はコミュニケーション手段としての有益性が高いからだ。
特に、BtoB企業には店舗やECサイトといった販路がない分、顧客とのコミュニケーション手段は限られている。
昨今ではテレワークの普及により、対面の接点が減る、顧客のオフィスに電話をかけても不在であるといった状況が増えたことで、メールの利用価値が高まっている。
さらに、日本の労働市場は慢性的な人手不足に陥っており、1人の営業担当が何十・何百もの顧客を担当するケースも珍しくない。
そうした状況において、機会損失なく顧客へアプローチしていくために欠かせない手段がメールマーケティングである。
3.メールマーケティングのメリット、デメリット
メールマーケティングを実施する際は、メリットとデメリットを認識したうえで活用することが大切だ。
3.1.メリット
メールマーケティングのメリットは以下のとおりだ。
- 高いROI(投資収益率):メールマーケティングは比較的低コストで実施できるため、うまく活用すれば高いROIが期待できる。
- パーソナライゼーション・セグメンテーション:特定の顧客セグメントに対してパーソナライズされたメッセージを送ることが可能。
- 測定可能性と追跡性:開封率、クリック率、コンバージョン率など、多くの指標にもとづいて容易に測定および分析が可能。
これにより、マーケティング戦略の効果を追跡し、改善点を特定できる。
- 広範なリーチ:メールは特にビジネスにおいては欠かせないツールであり、送り先のメールアドレスさえ入手できれば例外なくコミュニケーションを取れる。
- 直接的なコミュニケーション:メールは企業と顧客の間で直接的なコミュニケーションを可能とする。
顧客との関係がより深まり、信頼とロイヤリティの構築につながる。
- タイムリーなコミュニケーション:メールを通じて、特定のイベントや締め切りに関連する情報を迅速に配信できる。
また、ユーザーの行動や特定の日付にもとづいて自動化されたメールを設定可能。
- コンテンツの多様性:メールマーケティングではテキスト、画像、動画など、さまざまなタイプのコンテンツを組み合わせることが可能。
受信者にとって魅力的で関連性の高いコンテンツを制作できる。
- 顧客エンゲージメントの向上:メールを通じて、顧客に教育的なコンテンツを提供したり、フィードバックを促したりすることで、エンゲージメントの向上につながる。
3.2.デメリット
一方、メールマーケティングには以下のデメリットもある。
どのようにデメリットをカバーできるか、対応の方針も含めて解説するため参考にしてほしい。
- オーバーコミュニケーション:企業が送るメールの量が多すぎると、受信者に無視されたり、メールリストからの購読が解除されたりするおそれがある。
顧客との信頼関係を築くためには、適切なメール配信頻度を考える必要がある。
- スパムの問題:送信したメールがスパム扱いされることがある。
配信に用いるツールにおいてSPF、DKIM、DMARCといった技術的な設定を行うことである程度は回避できる。
- 個人情報の取り扱いとプライバシーの問題:宛先を間違えるなどのミスが生じた場合、法的な問題や顧客の信頼損失につながるおそれがある。
個人情報の管理は厳重に行わなくてはいけない。
- 効果測定の限界:メールマーケティングそのものが、顧客のアクションにどれほど直接的に寄与したかを測るのは難しい。
ほかの施策と複合的に検証していくことが必要となる。
- リソースと時間の必要性:効果的なメールマーケティングキャンペーンを計画、実施、維持するには時間とリソースが必要。
特に小規模なビジネスにとっては負担となるため、計画性をもってリソースを用意することが求められる。
4.メールマーケティングの種類と種類別の成功ポイント
代表的な6つメールマーケティング手法について、用途やターゲット、成功のポイントをみていこう。
手法 | 用途 | ターゲット | 成功のポイント |
メールマガジン | 定期的な情報提供、ブランディング | 保有リード全般 | 汎用的かつ魅力的なコンテンツ、定期的な配信 |
ステップメール | 教育プロセスを通じて顧客の検討フェーズを進める | 新規流入顧客、特定のアクションを取った顧客 | カスタマージャーニーの活用、明確なCTA |
セグメントメール(ターゲティングメール) | 特定の顧客セグメントへカスタマイズされたメッセージング | 業種、規模、行動、関心等で区分された顧客群 | 正確なセグメンテーション、関連性の高いメッセージング |
リターゲティングメール | ウェブサイトの訪問者や未完了の購買行動に再度アプローチ | サイト訪問者、フォーム離脱者 | タイムリーな配信、パーソナライズ |
休眠発掘メール | 長期間接点がない顧客の掘り起こし | 一定期間アクションのない顧客 | 強力な件名、インセンティブ、パーソナライズ |
メール広告 | 新規リード獲得 | リード化していない潜在顧客(ターゲット) | 適切なターゲティング、インセンティブ |
4.1.メールマガジン
- 用途:接点をもった顧客に、定期的に情報提供を行うことで、自社ブランドへのエンゲージメントを高める。
- ターゲット:自社が保有しているリード(顧客基盤)全般。
- 成功のポイント:自社の顧客層に幅広く関係する汎用性がありながら、トレンドを盛り込むなど魅力的なコンテンツを用意し、定期的に配信を行う。
4.2.ステップメール
- 用途:複数回のメールにより段階的な教育プロセスを提供し、顧客の検討意欲を高める。
- ターゲット:新規に流入した顧客や、Webサイト上で何らかのアクションを取った顧客。
- 成功のポイント:顧客のカスタマージャーニーを意識してメールのシナリオを組み立てる。
最終的なゴールを設定し、CTA(コールトゥアクション)を明確に設置する。
ステップメールについては以下の記事も参考にしてほしい。
4.3.セグメントメール(ターゲティングメール)
- 用途:特定の顧客セグメントごとにカスタマイズされた内容のメールを送信し、顧客の興味・関心を喚起する。
- ターゲット:業種、規模、行動、関心等で区分された顧客群。
- 成功のポイント:自社製品やサービスと親和性の高い(見込み度が高い)顧客像を分析し、それを忠実にセグメントへ落とし込む。
汎用的すぎず、ターゲットにとって関連性の高いメッセージを意識する。
4.4.リターゲティングメール
- 用途:Webサイトの訪問者や未完了の購買行動を起こしていた顧客に再度アプローチし、再訪問やコンバージョンの完了を促す。
- ターゲット:Webサイト訪問者、コンバージョンポイントのフォーム離脱者など。
- 成功のポイント:直前のWebサイト訪問から間を空けず、タイムリーに配信を行う。
閲覧していたコンテンツや起こそうとしていたアクションに応じて、パーソナライズされたメッセージを発信する。
4.5.休眠発掘メール
- 用途:長期間接点のない顧客へアプローチすることで、自社の存在を思い出させて再検討を促す。
- ターゲット:一定期間(半年間、1年間など)営業との接点やWebサイト訪問などがない顧客
- 成功のポイント:ほかのメールに埋もれない強力な件名(指名、期間限定など)を設定する。
再訪問を促すための魅力的なインセンティブを提示する。
直近のアクションに応じてパーソナライズされたメッセージを発信する。
4.6.メール広告
- 用途:外部メディアを通じて広告費を支払い、メールを配信して新規リードを獲得する。
- ターゲット:リード化していない潜在顧客。多くのメディアでは規模や業種、役職などでのターゲティングが可能。
- 成功のポイント:自社のマーケティング戦略に応じた適切なターゲティングを行う。
資料ダウンロード、無料セミナー、限定無料トライアルといった明確なインセンティブを用意する。
5.メールの適切な配信頻度・タイミング
メールの適切な配信頻度やタイミングは、メールの種類によって異なる。
以下は一般的なガイドラインだが、受信者からのフィードバックやエンゲージメントデータをもとに、それぞれのビジネスやオーディエンスに合わせて随時調整していってほしい。
手法 | 配信頻度・タイミング | ポイント |
メールマガジン | 週に1回から月に1回 | 毎週月曜日など、配信頻度を一定に保つことで顧客も意識しやすくなる |
ステップメール | 最初の数週間は2〜3日に1回、ステップ後半になるにつれて間隔を長くする | 何度かコンタクトを取っても反応がない顧客は見込みが薄いため、頻繁に連絡を取りすぎないようにする |
セグメントメール(ターゲティングメール) | 明確なルールはない | 顧客の興味や行動にもとづくため、一律のルールはない。そのセグメントにとってタイムリーな情報であることが重要 |
リターゲティングメール | 顧客のアクションから24時間以内 | 顧客が一連のカスタマージャーニーから離脱しない内に早期にアプローチする |
休眠発掘メール | 最後の顧客接点から3〜6か月後 | 自社への信頼を損ねないためにも時間を置くのが原則。ただし、複数回の休眠発掘メールシリーズを送信する場合は数週間に1回連続して送ることも良い |
メール広告 | 明確なルールはない | 予算や目的によって異なる |
6.メールマーケティングとコンテンツマーケティングの関係
コンテンツマーケティングとは、ホワイトペーパー、ブログ・コラム記事、ウェビナーといったコンテンツを用いて見込み客の獲得・育成・評価を行うマーケティング手法だ。
コンテンツマーケティングについては以下の記事でも詳しく解説しているため参考にしてほしい。
コンテンツは「届ける情報の中身」で、メールは「情報(コンテンツ)を届ける手段」である。
メールマーケティングにコンテンツを用いることで、リードジェネレーション・リードナーチャリング・リードクオリフィケーションのどの段階においてもメリットを享受できる。
ここからは、それぞれの具体的なメリットについてみていこう。
6.1.リードジェネレーションにおけるメリット
メールマーケティングとコンテンツマーケティングを組み合わせれば、リードジェネレーションにおけるコスト効率の向上が期待できる。
主にメール広告を用いて新規のリードジェネレーションを行う際は、何らかのコンテンツが欠かせない。
なぜなら、外部で集客する顧客は既にリード化している顧客よりも自社への関心が薄い状態であり、単なる製品・サービスの告知はほとんど響かないからである。
具体的には、トレンドレポート、企業事例、ハウツーなどの教育的な内容を含むホワイトペーパーやウェビナー、動画コンテンツなどがおすすめだ。
6.2.リードナーチャリングにおけるメリット
メールマーケティングとコンテンツマーケティングの併用により、各見込み客のカスタマージャーニーに応じてパーソナライズされた情報提供が可能となり、リードナーチャリングの効果が向上する。
以下は、人事評価システムを提供するIT企業におけるカスタマージャーニーの例だ。
コラム記事やホワイトペーパー、ウェビナーなど多様なコンテンツを用意しておき、顧客の検討フェーズに応じて適切なコンテンツを届けていこう。
このように、カスタマージャーニーを描く際に発信するコンテンツまで決めておくと、ステップメールのシナリオを考えるのが格段に楽になる。
6.3.リードクオリフィケーションにおけるメリット
リードの質を評価し、より詳細にクオリフィケーションを行えるようになることもメリットだ。
受信者のエンゲージメントレベル(特定のコンテンツへのクリック数や、ダウンロード数、メール内の特定セクションでの滞在時間など)を追跡すれば、どのリードが商談化や受注の確度が高いのか、または追加の情報や育成が必要かを判断できる。
これにより、マーケティング部門は営業部門に引き渡す前にリードを適切にセグメント化し、優先順位をつけることができるだろう。
結果として、販売プロセスが効率化されて受注率が向上し、マーケティングとセールスの努力が最適化される。
7.メールマーケティングの実施ステップ
ここからは、メールマーケティングの具体的な実施ステップを5つの段階に分けて解説する。
7.1.ゴール設定
まず、メールマーケティングキャンペーンのゴールと具体的な目標(KPI)を設定していこう。
ゴールは新規リードの獲得、製品の販売促進、ブランディング、休眠顧客の発掘などさまざまだ。
ゴールを定めれば「4.メールマーケティングの種類と種類別の成功ポイント」で紹介したように、ある程度メールの種類も定まってくるだろう。
また、目標(KPI)を設定する際は、たとえ製品の販売促進がゴールであっても「受注●件」といった目標ではなく、クリック率やWebサイトへの流入数など目先の数値を目標に置いたほうがよい。
メールキャンペーンそのものが受注に及ぼした影響を測るのは困難であり、実数が少ないと分析できない状況に陥りやすいからである。
7.2.配信リスト作成
次に、ターゲットとなる受信者のリストを作成する。
キャンペーンの目的やコンテンツの内容に合わせて、全範囲に情報を漏れなく届けたいのか、特定のセグメントにのみに届けたいのかを検討しよう。
セグメントを区切る際は、あまりに小さい単位になると分析がしづらいため注意してほしい。
できればリストに数百人はいたほうがよいだろう。
また最低限のルールとして、個人情報の誤りには厳重な注意を払うこと、メールの配信停止(オプトアウト)を行っている顧客をリストに入れないことが求められる。
7.3.メール文面の作成
メールの文面や件名は、メールの効果を大きく左右する。
キャッチーな件名を設定する、本文に画像を入れるなど構成を工夫する、CTAを明確に設置するなどの工夫が求められる。
先述したように、コンテンツへの導線を張ることも重要だ。
以下の記事ではメールの文面作成における具体的なポイントを解説しているので、参考にしてほしい。
7.4.メール配信
リストと文面ができたら、しかるべきタイミングで配信を行っていこう。
メール種類別の適切な配信頻度やタイミングについては「5.メールの適切な配信頻度・タイミング」で述べたとおりだ。
また、大勢への配信を通常のメールクライアントで手作業により行うのは、手間がかかるうえにミスも起こりやすい。
そのため、基本的には「メール配信スタンド」または「MAツール」を活用してほしい。
詳しくは「8.メールの配信方法」で解説する。
7.5.効果検証
メール配信後、数日が経過した段階で、あらかじめ定めたKPIに対する効果を検証する。
期待したKPIに到達していない場合は、以下のような原因が考えられるため、可能性が高いものから一つずつ検証し、改善していこう。
- 配信ターゲットが適切でない
- コンテンツがターゲットに対して適切でない・内容が魅力的でない
- 配信タイミングが適切でない
8.メールの配信方法
メールの配信方法には「メール配信スタンド」と「MAツール」がある。
それぞれの特徴についてみていこう。
比較項目 | メール配信スタンド | MAツール |
主な機能 | ・メール配信 ・ステップメール ・HTMLメール ・メール効果測定 |
・メール配信 ・ステップメール ・HTMLメール ・メール効果測定 ・A/Bテスト ・リードの閲覧・行動履歴 ・スコアリング ・キャンペーン管理 |
用途 | 簡単なメールマーケティングキャンペーン、定期的なニュースレター配信 | 複雑なマーケティング戦略の実行、自動化とセグメンテーションを活用したキャンペーン |
価格帯 | 一般的に低コスト
月額数百円〜数千円 |
中から高コスト
月額数千円〜数十万円 |
ユーザビリティ | シンプルで使いやすいインターフェース | 機能が多く、学習に時間がかかる |
データ分析とレポーティング | 基本的なレポート機能、開封率やクリック率の追跡 | 詳細なレポーティングと分析機能、ユーザー行動の追跡と分析 |
8.1.メール配信スタンド
メール配信スタンドは、メールの一斉配信に特化したツールだ。
HTMLメールも含めたメールテンプレートの作成と配信、ステップメール、効果測定といった、メールマーケティングに必要な要素を一通り備えている。
「定期的にメルマガが送れればよい」「これまでメールマーケティングを行ったことがなく、低コストで手軽なものから始めたい」という場合に向いている。
コストは一般的にMAツールよりも安く、月額数百円〜数千円で導入可能だ。
8.2.MAツール
MAツールは、メール配信だけではなく、リードナーチャリングやリードクオリフィケーションを含むマーケティングプロセスを幅広くカバーしてくれるツールである。
メール配信スタンドと大きく異なるのは、ウェビナーや資料ダウンロードのような個々のキャンペーンの作成・申込管理が可能な点や、リードのWebサイト閲覧・行動を紐づけてスコアリングできる点だ。
「マーケティングプロセス全体を最適化したい」「コストは多少高くてもよい」という場合はMAツールを導入するとよいだろう。
コストは月額数千円からで、高いものだと数十万円かかるものもある。
9.メールマーケティングの効果検証方法と代表的なKPI
メールマーケティングの効果検証に用いる指標を解説する。
9.1.開封率
メールが受信者によって開封された割合。
一般的に以下の計算式で算出する。
開封率=メールを開封した人数/メールを送信した人数 |
アジアにおいては、開封率の平均は19.14%とされている。
(出典:2023 Email Marketing Benchmarks by GetResponse)
ただし、開封率は対象となるオーディエンス、メールの内容やデザイン、送信時間など多くの要因によって変動する。
そのため、この平均値を基準にしながら、自社の具体的な状況やキャンペーンの目的に応じて目標を設定し、最適化を行う必要がある。
9.2.クリック率
受信者がメール内のリンクをクリックした割合。
一般的に以下の計算式で算出する。
クリック率=メール内のリンクをクリックした人数/メールを送信した人数 |
アジアにおいては、クリック率の平均は1.46%とされている。
(出典:2023 Email Marketing Benchmarks by GetResponse)
開封率と同様、クリック率もさまざまな要因で変動するため、あくまで参考値として参照してほしい。
9.3.コンバージョン率(CV率)
メールの受信者がWebサイトに遷移したあと、期待されるアクション(申込やダウンロード、登録など)を実際に行った割合。
一般的に以下の計算式で算出する。
コンバージョン率(CV率)=コンバージョンした人数/メールを送信した人数 |
コンバージョン率については、設定しているゴールによって結果が大きく異なるため、平均値を特定することは難しい。
ただし、1件もコンバージョンが得られないような場合、そもそものコンバージョンのハードルが高すぎる可能性があるだろう。
9.4.配信停止率
メールの受信者が配信停止(購読解除)をリクエストした割合。
一般的に以下の計算式で算出する。
配信停止率=配信停止した人数/メールを送信した人数 |
アジアにおいては、配信停止率の平均は0.06%とされている。
(出典:2023 Email Marketing Benchmarks by GetResponse)
この数値よりもはるかに高い配信停止率を出している場合、メールの内容が顧客にとって不信感を抱かせるものとなっているおそれがある。
ネガティブな反応は可視化されづらいため、配信停止率をひとつの指標にしてほしい。
10.まとめ
メールマーケティングの種類ごとの違い、コンテンツマーケティングとの関係性、具体的な実施ステップや効果検証の方法について理解していただけただろうか。
メールマーケティングは、数あるマーケティング施策のなかでも比較的取り組みやすく、かつ効果の高い施策である。
この記事を参考に、自社にとって最適な施策を実践してみてほしい。